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#11 フードロスを減らす!MimicaTouch/Wasteless

このコロナ禍でオンライン講義の裾野が大きく広がったことをきっかけに、
FutureLearn というサイトでオンラインコースの受講を始めました。
ざっとヨーロッパの大学が多い気がしますが、海外大学の英語のレクチャーを受けることができます。
まずは最近興味があるSustainabilityやFood Technologyの分野を掘り下げることに。
そこで知ったフードロスを減らすために海外ベンチャー企業が開発した製品に感動したので紹介させてください。

Mimica Touch

Mimica というロンドンのベンチャー企業が発案したMimica Touchという製品。

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このパッケージに張り付けられているブルーとホワイトのシールのようなものがMimica Touchです。

Mimica Touchは温度を感知して食品の新鮮さを示すことができます。お肉以外にも、乳製品やジュースの容器等に張り付けられます。

Mimica Touchを撫でたときに滑らかであれば、新鮮な証拠。
逆に滑らかではなく突っかかるような感じがあれば、新鮮さが失われ食べるべきではないことを示してくれます。

このラベルの中に特殊なジェルが組み込まれており、中の食品の新鮮さに応じてジェルが変化する仕組みのようです。(科学に詳しくないので、詳しい構造はごめんなさい)

この製品は、賞味期限切れだがまだ食べられる廃棄食品を減らすために開発されました。

賞味期限はBest Before Dateと呼ばれ、その食品の風味をベストで感じられる期限を示しています。消費期限、Use by Dateとは異なり、食べることが危険である、という日付ではありません。

しかし、世界の実情として賞味期限と消費期限の差異が十分に理解されておらず、まだ食べられる賞味期限切れの食品が多く廃棄されているのです。そして一方で新鮮度に問題がある消費期限切れ・賞味期限切れの食品を毒見や匂いで判断して食するなど、危険な消費活動も行われています。

そんな賞味期限切れの食品を前にした消費者のジレンマを解決するべく、手で触れることで食品がまだ食べられるのかを確かめることができるMimica Touchが開発されたのです。

私自身余り食品の賞味期限を切らすことはないのですが、牛乳など家庭だと余りやすい食品に導入されれば安全面でも環境面でも非常に効果があるのではないかと思います。

そして技術が進歩して、野菜や果物など傷みが見える際に食べるか悩みがちな食品や個体差がある食品にも実用化ができれば可能性がさらに広がりますね。あとは、Mimica Touchが繰り返し使えるようになればゴミが出ないという面でさらにSustainableになるのではないでしょうか。


Wasteless

こちらはニューヨークを始め、ロンドンやヨーロッパにも支社を持つWasteless という会社の開発した製品。

日本のスーパーでもよく見かける見切り品や値引きシールを、デジタルテクノロジー(AI)を導入してより効率的に、より簡単に、食品の新鮮度合いにより自動管理できるものです。

海外ではわかりませんが、日本だと値引きシールやおつとめ品は店員さんが一定の時間になったらチェックしてシールを張るなど、人の目で行われていることが多いですよね。

このシステムを導入することでタブレットや機械上で賞味期限や在庫を一括管理し、AIが値下げのタイミングと値段を自動で提案してくれる、というシステムになっています。

動画上では同じ製品でも、賞味期限が短い在庫は安い値段、賞味期限が比較的長い在庫は定価で表示し、消費者はニーズに合わせて購入品を選ぶことができます。

小売店やスーパーは在庫を管理する手間と人出を減らしながらも、今までうまく管理ができず廃棄していた食品から利益を得ることができるようになり、消費者はニーズに合わせてより経済的に買いものをすることができます。勿論、食品廃棄が減ることにより環境保護の推進も図ることができます。


海外から学ぶ

オンライン講義で思わぬ収穫があったので紹介してみました。

実際日本語の記事が多くは見つからない製品だったので、海外のオンライン講義を受けたからこその学びですね。

海外がすべてではないですが、生活そのものへの関心や、sustainabilityへの関心が高い海外(特にヨーロッパ)ならではの発明には素直に感心させられます。

これからもまだ日本では遍く知れ渡っていないものを紹介できたらいいな。

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