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アジカン 30枚目のシングル

私はASIAN KUNG-FU GENERATIONの大ファンだ。
私の青春そのものである。
2012年リリース「それでは、また明日」が人生で初めて買ったCDだった。
当時中学2年生で、NARUTOが大好きな少年だった(今もNARUTOは人生の教科書と崇めています)。
そのNARUTOの映画の主題歌がアジカンだった。映画館でエンドロールと共に聴いた時は衝撃が走った。

「なんだこのカッコいい曲は!?」

NARUTOに出てくる「綱手」という巨乳のキャラの胸元を見て興奮したり、授業中に当時流行っていた3DSのモンハンの事ばかりを考えていて、とんでもなく低い点数を叩き出したり、とにかくエロガキでアホガキの少年だったが、「カッコいい曲だ」ということは理解できたのであろう。
力強く流れ出すイントロのベース音に、疾走感のあるギターリフ、曲全体の力強さを演出するドラムに、メッセージ性の強い歌詞をこれほどまでポップに、かつフレキシブルに歌い上げるゴッチの歌声。

「ロックってすげぇ!かっけぇ!」

鑑賞後に急いでCDショップに赴きCDを買った。

それから約10年。過去のシングルとアルバムを集め、リリースされては当日に購入し、ライブにも訪れた。
つらい時や楽しい時には常にアジカンを聞いていた。
ファンになってからの10年間、色々なことがあったなぁと思い返せるステキな企画が先日行われた。

2023年2月8日にリリースされた記念すべき30枚目のシングル「宿縁」発売記念と称し、各音楽配信サービスにて、過去のシングル30枚を一つのプレイリストにし、SNSで「#アジカンリスパ」をつけてみんなでリスニングパーティーをしよう!という企画だった。

当日はメンバーである伊地知潔(通称キヨシ)がインスタライブを行い、それにメンバー全員がサプライズ参加して大いに盛り上がった。
1枚ずつ順番にシングルにまつわるヒストリーなど話してくれたが、20時半リスパが始まるのにも関わらず20時ちょっと過ぎからスタートし、全然間に合わないというファンからしたらたまらない「ドジ」を見せてくれたりした。ジャケットを見て「なんだっけこれ」を連発するキヨシ先生に大爆笑した。

1stシングル「未来の破片」からプレイリストは再生される。
Twitterでは流れる曲ごとにみんなが愛を持って思い出を綴り盛り上がっていた。
ファンたちの「結婚式の曲に使った」とか「友達とカラオケに行って死ぬほど歌った」とか多種多様な思い出に思わず嬉しくなり涙を流した。
一つ一つのシングルごとに様々な思い出があり自分も一年分ぐらいツイートした。

20年以上日本のロックシーンを支え、最前線で活躍し続けるアジカン。
30枚シングルを出すまでに本人たちにしか分かり得ないような様々な葛藤や喜びがあったのだと思う。
それをファンは「音楽」という媒体を通して「歴史」に変換し感じることが出来る。
このプレイリストは曲だけではなくメンバーそれぞれの人生や苦悩や喜び、感動、情熱、ファンに対する思い、そしてファンたちの歩んできた人生やアジカンへの愛情が莫大に詰め込まれた一つの大きな大きな「CDアルバム」だなと感じた。
真の「BEST HIT AKG」なのでは、と。

結成から25年が経過し、ますます進化を続けるアジカン。
物事というのは”始まり”があれば必ず”終わり”がある。アジカンもいずれは「解散」をする。
様々な著名人が亡くなったり、グループが解散したりしても、その人たちが残してきた功績や作品は、後世でも多くの人たちに愛され、存在し続ける。
アジカンが「解散」をしても、アジカンが残した曲や思い出はずっと残る。

ファンたちのやることはただ一つ。

存在の証明をし続けること。


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