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せんりつのないうた

なんにもない人の夜が明けた
なんにもない朝
なんにもない新年の一日目
それでも何かが始まるような心もち
伯母が切り分けた1つ半の切り餅
微笑みながら海苔を巻いてくれた
脳みそがくたびれた伯父が
会話に参加しているような顔で介護ベッドに腰かけている
なんにもないながら生きていく時
そこにも音楽はあるのだ
歩んでいくごとに歌詞が生まれ
音符のようなものが飛び出していく
旋律とよべるものがあるのかはわからない

#詩 #poetry #持て余す #書く #書くしかない


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