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手紙は捨てにくい。

このところ一度家を作られたことがあるご夫婦の2軒目の家の相談を頂くケースが続いています。

家づくりを1巡してるだけあって以前の計画の時の記憶を遡りながら現計画を進めるような感じです。

今進めている施主は以前も設計事務所で作られたそうですが、その時が模型と図面のみだったそうで、イメージが湧きづらかったと教えて下さいました。

僕の場合はCGを使って内装のイメージを施主と共有していくようにしています。

僕自身、模型はジオラマにしか見えないですし、図面も他人が作った図面は非常に見づらいと感じているため、直感的に把握できるCGが良いと思っています。

ただ、リノベーションとCGとの相性のミスマッチがありまして、「ダメージ感」までCGで表現しづらいという点です。
(時間をかければできないことはないですが)

内装のCGと言うのは基本的には点、線、面での組み合わせです。

そこに画像情報を付与していくような簡易的なものが多いので、リノベーションの特性である歪みや傷みなどの「味」まではなかなか。

手描きも試していたのですが、ミスや細部の変更の修正が効かないがデメリットで。

いろいろなソフトを試しみたり、やり方を自己錯誤して行った結果辿り着いたのが折衷案。

CGである程度まで作って手描きで補正する〜というのが1番程よいことに気付きました。

何より、お渡しした内装のパースを施主が大事に残してくれてるというのが嬉しい限りです。

CGだけでは資料ですし、少しの手描き感が温かみを出してるのかなと。

捨てにくいのは手紙に近い感覚だからでしょうか。

とはいえリノベーション専用のCGソフトが早くリリースされると良いとも思っていますが、研究してる人たちはどうやら一部の大学程度らしく。

とて、手描きを加える「ヒトテマ」的な感覚は嫌いじゃないですが。

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