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リノベーションの仕事を通じて

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リノベーションを始め、デザインに関する思想を倩と。
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2021年12月の記事一覧

「何者にでもなれる」は「何者でもない」と同義。

「何者にでもなれる」は「何者でもない」と同義。

タイルや木みたいな生ものを使う時は、地産や所縁といった土着的な価値観は重要だと感じる。

近代の建築を俯瞰して見てみると、削ぎ落としていくミニマリズムと、数字や言葉から発育させるコンセプチュアリズムと、素材や環境に耳を澄ますヴァナキュリズムの3つの中心を丁度よく漂ってる印象。

要は、出来るだけシンプルに削げるものは出来るだけ削いでいき、その残ったものには意味と役割を与え、材料には出来るだけ天

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⁡「人工の揺らぎは作れるのか」

⁡「人工の揺らぎは作れるのか」

近年掲げているテーマが揺らぎで、自然や環境に依存しない永久機関的揺らぎを探し続けている。

ろうそくの火、木漏れ日、水の波紋。

地球の自転の恩恵は人体に良い影響を与える。

揺らぎは不規則の連続だが、装置として不規則を作り出すのは骨が折れる。

作ってみると分かる。

地球って凄い。

花粉やpm2.5みたいな浮遊粒子を避けるため、近年の住居は窓を開けている時間は短く風に靡くカーテン

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「アマチュアに勝てないプロ」

「アマチュアに勝てないプロ」

まだ家具が揃いきっておらず、元々使われてたソファやテーブルにリネンを掛けて撮影させて頂いた。

安い家具も布で覆えばそれなりになるし洗いやすい、発見。

どうしてもAEPで白系の塗装にすると安っぽさが出る上、謎の緊張が生まれるので避けたく3色のコントラストのグレージュ。

色を明瞭に使い分けるのも作為感が出て安心するけど、落ち着きのある騒がしさが施主に程良く。

やはり今回も家具や壁や天井

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はみ出てからじゃないとわからない。

はみ出てからじゃないとわからない。

床上げを行わない場合の配管ルートはデリケートに考える。

特にマンションだと、排水先が決まっているため対応していくしかない。

普段は職人さんに殆どお任せしてしまうけれど、今回はしっかりと図面を描いてお願いした。

収納家具下の巾木部分は土間の床と同じアシュフォード。

ムラ感のある塗料で責任施工が必要ないのはアシュフォードくらいかも知れない。

最近はマーケットに卸さず、コミュニティや

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