正しい道とは

私の名前(本名)には
世の中をまっすぐ歩いていけよ
という意味があります。
祖父がそう願いをこめて
つけてくれたそうです。

それを聞いてわたしは、
正しい道から外れないように
生きていけばよいのだと思いましたが、
その頃の私にとっての「正しい道」とは
法律や規則を守り、世の中の常識に従い
人に後ろ指をさされないような生き方…
でした。

よって、学生時代は概ね
いわゆる優等生だったのですが、
ときどき疑問に思うことがありました。

何気なく心のままにしたことで
周囲から批判されることが
たびたびあったからです。

それも何度か経験するうちに
また批判されたりしないよう
自分を押し殺すようになりました。
すると社会の中で生きていくのが
とても窮屈になってきて、
とうとう限界に達したとき、
転機が訪れました。
海外へ単身赴任することになったのです。

日本にいたときは
家庭のことが最優先、
次の優先事項が会社の仕事、
自分のことは後回しでした。

しかし、一人で海外赴任してみると
物理的に遠く離れている家族の世話はできない。
仕事も、やることやってくれたら
あとは自由でいいよ、という環境でした。
よって、最初はヒマを持て余して困りました。
こうなると自分のことしか
することがないのです。(笑)

ようやく自分が何をしたいかに意識が向きました。
興味のあることには何でもチャレンジしました。
おかげで日本ではほぼ死んでいた本当の私が
息を吹き返しました。

2年間、海外で散々羽を伸ばして帰国。
OSが入れ替わってしまった私には
元のような「自分を押し殺した」生活には
戻れませんでした。

私にとっての「正しい道」は
もはや「他人がどう思うか?」ではなく
「自分がどうしたいか」が基準となっていました。

人にどう思われようと、
私はこうしたいからやる!

他の人からみると
突拍子もない行動だったようですが、
ありがたいことに
「海外から帰国した人だから、
ちょっと変わってるよね~」
という感じで終わります。

半世紀近く生きてきて、
ようやく自分の名前(本名)のとおり
自分にとっての正しい道を歩き始めたところです。

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