見出し画像


 今回は、自分の勤務校で実施したSGEの紹介①の「続編」です。最後の振り返りの満足度は、有難いことに、93%でした。
 内訳は、とても満足(17名)、満足(9名)、ふつう(2名)、不満足(0名)、とても不満足(0名)でした。
細案を読むと実践の様子がおわかりになると思います!! ご覧下さい。

9、他己紹介(4分)

ねらい:他者理解を促進し、交友関係の輪を広げること

②     今度は、2人組と2人組をあわせて、4人組を作ります。※リーダーとサブリーダーが指示する。

②「では、4人組ができましたね。4人でジャンケンをして、一番勝った人は自分のペンネームの由来を紹介してください。   
※リーダー、サブリーダーが例示を行う。

③「左隣の人は、前の人のペンネームと由来を紹介してから、自分のペンネームを紹介してください。3人目の人は、3人分。4人目の人は4人分になります。できるでしょうか。もし、詰まったら、周りの人が教えてあげてもOKです。では、スタート。」

④「すばらしい、4人組のチームワークが素晴らしいですね。だんだん盛り上がってきましたよ。では、シェアリングです。今のエクササイズをやって感じたこと、考えたことを話し合ってください。時間は1分です。」

⑤「ありがとうございました。ペンネームの由来も少しほり下げられたかもしれません。」

 10、二者択一(6分) 

ねらい:自分の思いを話したり聞いたりすることを通して、自己開示を進めること

①みなさん、これから、4つのテーマを出しますので、まず一人で、どちらが好きかを考えてください。そして、その理由も考えてください。「海か山か」「都会か田舎か」「夏や冬か」「男か女か」時間は1分です。スタート!」

②「では、これから4人組で話し合ってもらいます。話し合うのは一つのテーマだけです。テーマが決まったら、手を挙げてください。」

③「何処も決まったようですね。では、それぞれのグループで、どちらを選択したかとその理由につい

  て話し合ってください。時間は3分です。用意、スタート。」

④「時間があるグループは、次のテーマを話しても構いません。」

⑤「はい、ありがとうございました。では、今のエクササイズで感じたこと、考えたことを話し合ってください。時間は1分です。」

 

11、元気の道具箱(6分)

ねらい:疲れたり落ちこんだりした時、励ましたり癒やされたりするものがあることを思い出すこと

①「元気が出る道具は、もしかしたら普段は、自分の道具箱にそっとしまってあるかもしれません。今日は、とっておきの道具をみんなにも一つ紹介してみましょう。 ※リーダーがモデルを発表する。

例「私の元気が出る道具箱は、ランニングです。最初のうちは気になることを考えて、走っているのですが、解決のヒントが見つかったり、悩んでることがばからしくなったりして、気持ちよく汗をかいているからです。途中で同じように走っている人に会うと朝何時なんかしたりして元気が出ます。」

②「では、まず、自分の元気が出る道具を考えてみましょう。時間は1分です。」

③「大体思いついたでしょうか。では、グループで話し合ってみましょう。時間は3分です。」

④「終わりましたか。色んな道具が出てきたのではないでしょうか。今のエクササイズで感じたこと、

  考えたことを話し合ってください。時間は、1分です。スタート。」

⑤「ありがとうございました。お互いの話を聞くって楽しいですね。」


12、私は、あなたが好きです。なぜならば。(15分)

ねらい:無条件の好意の念を伝え合うことを通して、相手の自己肯定感を育む。

①「このエクササイズは、人のよいところや好感を持っているところを素直に伝えるエクササイズです。

 ねらいは、その人のよさを誠実に伝え合うことです。自分のよいところを人から言ってもらうことで、今まで気づかなかった自分の一面に気づくことです。」

②「やり方は、一人の人に対して、グループの人が順番に『私はあなたが好きです。なぜならば、今、私を一生懸命見て、話を聞いてくれているからです。』と言う感じです。」

③「相手の顔を見て伝え、言われる人も相手の顔を見て、黙って聞いてください。恥ずかしがらずに取り組んでみましょう。」

④「では、始める前にグループのメンバーのそれぞれのよいところを考えてください。時間は3分です。用意、スタート。」

⑤「はーい、そろそろです。一人の人に対して、メンバーが一人ずつ順番に『私はあなたが好きです。なぜならば、・・・・。』を言っていきます。3回回りますので、言われた人は、黙って聞いてください。では、最初の聞く人が決まったら手を挙げてください。」

⑥「はい、どのグループも決まりましたね。4人全員分あるので、少し時間を多めに取ります。8分です。では、用意スタート。」

➆「終わったグループは、このエクササイズを体験してみて、感じたこと、考えたことを話し合ってください。時間は、のこり3分です。」


13、感想&シェアリング(4分) 

①「あっという間でしたが、今日のエンカウンターのエクササイズは如何でしたか。感じたこと、考えたことをグループで話し合ってください。時間は5分です。用意、スタート。」

②「はーい、そろそろです。では、皆さんに話してくれる人はいませんか。」「ありがとうございました。」


14、ペンネーム外し(2分)

ねらい:エンカウンターを終え、日常の自分に戻ること

①「はい、お疲れ様でした。これで全てのエクササイズが終わりました。今日一日、使ってきたペンネームを外して、日常の自分に戻ります。やり方はこうです。」

②「むねのシールを外して、見つめながら、自分の名前を3回唱えてください。わかりましたね。では、どうぞ。」       

「以上で、今日の研修SGEは終了です。お疲れ様でした。」


15、振り返り(3分)

 今回のSGEをやって感じたことを書き出してください。時間は3分です。では、お願いします。

「普段よく知っている(長く一緒に働いている)の先生方でも知らなかったことがたくさんあり、より仲が深まった気がしました.子供同士でも新たな出会いや気付きがある有効な手立てだと思いました。」

「相手にも自分にも向き合う機会となりました。エンカウンターは久しぶりでしたが、いろいろなことを肯定的にとらえるきっかけになると思いました。」

「コミュニケーション能力が低い方だという自覚があるので、少し努力して他人と係わったり、関係性を築いていったりする必要があると思いました。学級でも心がけていきたいと思いす。」

「仲良くなれた。知らなかったことを知った人がいた。」

「普段、お話ができない先生のことが知れて楽しくおしゃべりができました。この体験を踏まえて明日から笑顔でごあいさつができそうです。」

「どれも自然と笑顔になれるものでした。子供たちもこのような時間があれば、心もリフレッシュして楽しめると思いました。」

「楽しく活動することができた。いい意味で、気を遣わず、気楽にできた.コミュニケーションや自己肯定感の向上にも繋がったと思う。ありがとうございました。」

「他の先生たちとこんな話はなかなかしないので新鮮でした。4 月のまだ学級になれていない頃に是非、子供たちでやらせてみたいと思います。」

「SGE について興味はありましたが、なかなか具体的に学ぶ場がこれまでなく、とても勉強になりました。」

「知っている人の中でのワークショップだったので楽しくできましたが、知らない人とやるのは本当は嫌いです。子供のいやな気持ちがよく分かります。」

 以上が流れと振り返りです。参考になっていれば幸いです。ぜひ、学校でも職場でも実践してただければ嬉しいです。
                           大賀重樹

《参考文献》『構成的グループエンカウンター事典』総編集 國分康孝・國分久子(図書文化社)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?