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1,先生の夢って何?


 先週、学校で子どもたちに聞かれた。
「先生の夢って何?」
 何も考えず、
「世界一周だよ。たくさんの国に行って、たくさんの人と知り合って話をしたいんだ。」
そう答えた自分がいた。

 何も考えず、即答した自分自身にも驚いた。でも、それ以上に、定年まで数年しか残っていないような私に、まっすぐに質問してくる子どもたちにも驚いた。

 子どもたちのように明るい未来、長い人生が残っているのとちがって、自分の人生はそう長くない、だから、夢なんてもたなくていい、そう考えていたはず。でも、無意識の自分には、ちゃんと「答えるべき夢」があった。何だか急に嬉しくなった。そして、元気になった。

 そういえば、職員室で先生たちと、夢について話し合ったことってあったっけ。
 教室で子どもたちと「将来の仕事」「大人になってやってみたいこと」などを話したことはあっても、先生同士で話した記憶はない。そのくらい、職員室は、仕事中心なのだろう。自分たちの夢を語り合える職場に戻さなくてはと思う。

2,子どもの就きたい職業から見えること



 また、先日、地元の新聞に「小学6年生 就きたい職業 ベスト10」(クラレ調べ)が掲載されていた。今の時代、男女別にする必要があるのかと突っ込む自分がいたが、結果は男女別だった。

《男の子》①スポーツ選手 ②ゲームクリエーター ③研究者
《女の子》①漫画家・イラストレーター ②教員  ③看護師

 男の子第1位のスポーツ選手は、11年連続トップで、ゲームクリエーターは過去最高の2位だった。来年は、どうなるのだろう。
 女の子第1位の漫画家・イラストレーターは、昨年4位から初の首位。でも、私としては、第2位の教員が何より嬉しかった。
 ちなみに教員は、男の子の第8位にも入っている。子どもたちが就きたい職業ベスト3には及ばないが、まだベスト10に入っている。さらにあげていくには、どうすれば、いいのだろう。

3,子どもたちの夢を全力応援

 子どもたちの夢をきくと、もうそれはおもしろい。七夕飾りの短冊にもいっぱい書いてあった。
「YouTuberになりたい。そしていっぱいお金をかせぐ。」
「大金持ちになって、社長になって、家を建てる。」
「美味しいケーキをママよりも上手に作って誕生日にプレゼントする。」
「毎日野球を練習して、大リーグに行く。」
「誰も作っていないソフトを作って世界進出する。」
どの夢も、素敵だ。
「そんなの無理かも。」と思うものもある。でも、全部受け止める。励ます。そして全力応援する。それが大切だと思う。

4,教師の仕事は、花の蕾を摘まないこと

 先生になりたてのころ、先輩に言われ、今も肝に銘じているのは、
「教師の仕事は、花を咲かせることでなく、花の蕾を摘まないこと」と言う言葉。
 教師を続けていて、年々、この言葉の重みを実感している。私には、子ども一人ひとりに花を咲かせることは、正直難しい。
でも、
「一人ひとりの花の蕾を摘まないこと」
「花の蕾を少しだけ膨らませること」
ならできるかもしれない。それが、自分の教師としての使命だと感じている。

 何だか、「先生の夢は何ですか」から、脱線してしまったけれど、「夢」って本当にいい言葉だと思う。また、今日から自分の夢に向かって全力で突き進もう。そして、周りの人たちの夢を全力応援しよう。
                           大賀重樹

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