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【学校だより#6】失敗は人生の宝物(スタッフ・ロッキー)

「失敗したことはない」と断言できる人はおそらくいないでしょう。
私自身、数多くの失敗を重ねてきました。
 
好きな女の子にちょっかいを出しすぎて嫌われたこと。
試合中に怠慢な態度をとり、ひたすらグランドを走らされたこと。
掃除中にふざけて窓の外に体を乗り出し、先生にこっぴどく叱られたこと。
高校最後の大会開幕前に肩を壊したこと。
第一志望の大学に落ちたこと。
軽率な発言で教え子を傷つけたこと。 

子どもたちの自由進度学習の提出箱を見ていて、気づいたことがありました。それは子どもたちが取り組んだ課題が100点ばかりなのです。
そのとき、以前公立小学校で受け持っていた子とのやりとりが思い出されました。

自由進度学習の提出箱

それは、漢字テストを行い、回答を返却したとき、「あーあ、100点とれないから失敗だ…。」そう言って悔しさを滲ませていました。
おそらく、100点という目標に向かって努力をしてきた。ところが、達成することができなかった。この悔しさを隠すことができなかったのでしょう。

それは違う。絶対に違う。
私の心の中にその言葉が渦巻いていました。
100点をとれないから失敗、100点なら成功。
そんな形の成功しか許されない社会なんて、寂しすぎるし、誰も幸せになれません。

オリンピックでいえば、金メダルはたった1人だけ。
ただ、それ以外の人が「失敗」かというと、そんなことはありません。
誰だって本番で全力を尽くした結果であり、傍目には見えないすさまじい努力が積み重なっているのです。
今回の漢字テストだって同じです。
自分の努力から目を逸らし、「失敗」と自分で定義する必要はないのです。目標を決めて努力を重ねてきたこと。点数は100点ではないかもしれない。けれど、長い人生から見れば、テストに向けて努力してきたその過程は200点満点のスペシャル花まるです。

失敗は「成功しなかった経験」ではなくて、
「次に向けて頑張ろうと思える経験」です。

何度転んだって、それより1回多く立ち上がればいい。
その強さが身につけられるよう、私は子どもたちを応援し続けていきます。

私の心に刻まれている数々の失敗、思い出すだけで辛いものがあります。
ただ、今の自分があるのも、この経験があったから。
そう胸を張って言うことができます。
子どもたちに何かを伝えられる時間は有限です。
だからこそ、発する一言一言に想いを乗せて届けます。
「失敗は宝物!」「100点じゃなくてOK!」
「100点じゃない方がもっと自分が成長できるよ!」
この想いが子どもたちの心に届きますように…。

ロッキークラスの会議の様子

スタッフ ロッキー

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