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「当事者じゃない人なんていない」多様な性を考えるジェンダーブレッド
今年、にじまゆプロジェクトでやりたいこととして、LGBTQ+当事者「でない」と考えている方も参加しやすいイベントを増やす!というものがありました。
今回は、上の記事の中でもちょっと触れた「ジェンダーブレッド」について書いていきたいと思います。
ジェンダーブレッドとは?
ジェンダーブレッドというのは、性についての理解を深める考え方の一つで、こちらのサイト(英語)でワークシートなどが無料公開されています。
※2024/5/28、ver4になっていたため、リンクを差し替えました。
クリスマスによく見かける欧米発の人型のクッキー、ジンジャーブレッドをもじったものですね。
![](https://assets.st-note.com/img/1644049349786-bBCPFtrZnc.jpg?width=800)
このジェンダーブレッドには、性を考える上での5つの観点が書かれていて、それぞれに女(らしさ)・男(らしさ)を表すスケールがついています。
上のスケールが女(らしさ)、下のスケールが男(らしさ)を表しているのですが、必ずしもゼロヒャクで判定するものではないのが特徴です。
実際に私がやってみた例を挙げながら、解説していきます!
①自分の頭で思っている性(Gender Identity)
一つ目の観点は、自分の頭で思っている性。自分がどれくらい女・男らしいと思っているかを考えていきます。
私の場合、自分が女性であることに違和感はありません。でも、いわゆる女子力のようなものは自分の中に感じないので、男っぽさもあるのかな?と思います。
そんなわけで、こんな感じになりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1644050816073-CTB2a54KVA.png)
②表現したい性(Gender Expression)
次の項目は、表現したい性。服装だったり、振る舞いだったり、他者を意識したときにどう見られたいか、という観点です。
私は、頭で思っている性と同じように、服装も一般的な女性ものを身に着けるので、上のスケールは左寄り。
でも、しおらしい振る舞いとかしないし、社会的に期待されるような女性らしさには違和感もあるので、男らしさの方も加えておきます。(お茶くみとか別にしたくない)
![](https://assets.st-note.com/img/1644050933042-4usDdAsMXn.png)
③生物学的な性(Biological Sex)
3つ目の項目は、生物学的な性です。これは、自分の意思とは関係なく、体の性がどうであるかという観点になります。
インターセックス(性分化疾患)の方はもちろん、女性であっても声が低めとか、男性であってもひげが少ない、などという特徴があれば、ここに表れるところかと思います。
私の場合は、身体的には特に目立った特徴がないので、ここははっきりと「女性」となりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1644050996715-478yXOzgI9.png)
④性的に惹かれる性(Sexually Attracted to)
④と⑤は、どちらも「どの性に惹かれるか」という項目ですが、④は特に、性的に惹かれる性という観点になります。平たく言えば、どの性の人とセックスしたいかという観点ですね。
私は、他人に対して性的に惹かれないロマンティックアセクシュアル(ノンセクシュアル)を自認しているので、ここは左寄りになります。
(ノンセクシュアルに関してはこちらの記事もどうぞ)
![](https://assets.st-note.com/img/1644051034807-GUxOCq8peA.png)
⑤心が惹かれる性(Romantically Attracted to)
最後の項目は、心が惹かれる性。恋愛的に惹かれる性、と言っても良いかもしれません。
私はレズビアン×ノンセクシュアルを自認しているため、上のスケールが右になります。男性に関しては、中性的な人ならあるかも?ということで、ちょっとだけ右につけてます。
![](https://assets.st-note.com/img/1644051086959-QPsnVYfaxe.png)
当事者じゃない人なんていない
そんなこんなで、私のジェンダーブレッドパーソンはこんな感じ。
![](https://assets.st-note.com/img/1644060131119-hR8yeJfDdp.jpg?width=800)
それでは、ここで質問です。
このスケールの何処に印がついていたら「LGBTQ+」の人だと判定できますか?
答えはありません。ここかな?と思う部分は人によって違うでしょうし、そもそも、分けられるものではないと思う方もいらっしゃるでしょう。
LGBTQ+という言葉は、生きづらさを感じる人がいる以上は便利ですし、必要な言葉だと思います。でも、LGBTQ+という言葉があると、無意識のうちに「LGBTQ+の人」と「そうでない人」に分けて考えてしまうところがあるのも事実です。
このワークをやってみると、LGBTQ+かどうか、ということではなく、誰もが性の当事者であることを意識させられます。
ワークシートは下記のサイトからダウンロードできますので、興味を持たれた方は、ぜひやってみてくださいね!
にじまゆプロジェクトのイベントでも扱ってみたいと思っています(*^-^*)
いただいたサポートは、活動費に充てさせていただきます(*^-^)