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子宮内膜症の治療体験記⑧〜痛み我慢からの新たな発見〜

手術の有無を答え出さず延期し、とにかく痛みとの闘いをしていた。相変わらず、鎮痛剤は頭痛外来の制限があり、最低限にしていた。薬物乱用性頭痛には二度となりたくない思いで痛みと闘う日々。
延期決断から3ヶ月後、彼のお母さんは残念ながらお空に逝った。痛み抱えながら、悲しみと喪失感で打ちひしがれた彼を支えることは想像していた以上にきつかったのが正直な気持ちだ。

彼のお母さんが他界してから半年、気づいたら痛みをなんとかしたくて行ったセカンドオピニオンから1年が過ぎた頃、定期検診の際のエコー検査にて、腸と病巣のある左卵巣が癒着している可能性ありと主治医から言われた。もし癒着があれば、痛みの大きな原因である。診断時は癒着はなかったが、MRIで映らない場合もあり、癒着が進む場合もあるとのことだった。ディナゲスト服薬しても痛み軽減されず癒着の可能性が高いとなれば、手術を行う理由がある程度揃ったのだ。
もう手術の有無の決断を延期にはできない。癒着が見つかったことを喜んで良いのかわからなかった。

主治医から受けた話。手術を行うのであれば、病巣がある左卵巣を全摘出するか、病巣のみを取り除き少しでも左の卵巣を残すか、妊娠希望の有無により摘出範囲が変わる。手術を2回行うことは様々な負担を考え避けたいとのことで、すぐに妊娠希望であれば、妊娠してから手術の方が良いが、これだけの痛みがあるため、すぐに妊娠できるとも限らないためさらに増す痛みに耐えられるのかという懸念もあるとのこと。つまり、妊娠希望が無ければ全摘出、妊娠希望あっても手術優先との見解。
手術の有無と妊娠希望の有無をとにかく考えた。毎日、毎日、考えた。先の未来を想像し考えた。この時点で39歳(40歳になる年)、先のことなんてわからいというのが正直な気持ちだった。未だお母さんの喪失感を抱えている彼との結婚話はもう1年以上予定が延びていたため、先のことなんて本当にわからないとしか言いようがなかった。
この時思ったことは、やはり罪と罰。堕胎経験があったので、お空であの子の思いが・・・。

今回で学んだことは、諦めず粘れば何かしら見つかることもある、ただ見つかることにより様々な選択に迫られる、そしていつも学んでいることだが相談できず話せず一人で抱えるには心身共に限界があることだった。
婦人科疾患は、女性特有なものなので、どうしても理解したくてもできないことがあるだろう。同じ女性ですら理解してもらえないことを痛感していた。
どうか、婦人科疾患、子宮内膜症を知ってもらえる機会になりますように。

堕胎からの10年間、治療経験についても学んだことがあるのでまた別タイトルでお伝えします。

さて、手術の決断をどうしたのかは、また投稿します。


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