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オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ 連載前編

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連載したオーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ・1~66を纏めました
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#オーフ・ザ・レコード

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ 61~66

注;完全版と称してはいるが、元々割愛した部分は無いので、纏め読み61~66に若干手を加えたも…

新野司郎
6か月前
1

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ 48~60

音声ファイル 「それで、彼女の姿を最近全然見ないものだから訊いてみたのよ。そしたら、ちょ…

新野司郎
6か月前
5

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ 40~47

注;完全版と称してはいるが、元々割愛した部分は無いので、纏め読み40~47に若干手を加えたも…

新野司郎
6か月前
6

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ 28~39

  首脳会談    金正恩総書記が午後一時半過ぎに人民大会堂に到着すると出迎えた中国共産…

新野司郎
7か月前
5

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ 17~2

  自己隔離 その夜、菜々子がオーフ・ザ・レコードに到着すると二階の住居部分から賑や…

新野司郎
7か月前
6

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ1~16

これは近未来空想小説と言うべき作品である。©新野司郎 もう一つの車列  分厚い壁のよ…

新野司郎
8か月前
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オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ その1

もう一つの車列 分厚い壁のような警護の輪が赤絨毯を幾重にも取り囲んでいた。 壁を作るのは極限まで鍛え上げたのが遠目にもはっきり分かる屈強な男達である。獲物を探す猛獣のような眼差しをサングラスが隠している。揃いのスーツの生地と仕立てはお世辞にも良いとは言えないようだ。が、あの国なら仕方ない。 「さあ御出でくださいませ」 宮澤菜々子は心の中で呟くと五十倍の望遠レンズを装着したカメラのファインダーに再び眼を近付けた。身軽にする為、モニターを用意しなかっ

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ その2

20XX年一月オーフ・ザ・レコード  時を現在に戻す。 その名を冠した小さなバーが東京の…

新野司郎
1年前

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ その3

クラプトン・マニア  少し説明しておくのが良いだろう。  スロー・ハンドの異名を持つギタ…

新野司郎
1年前

オーフ・ザ・レコード物語;20XX年のゴッチャ その4

王府井大街  本文割愛し、先を急ぐ 悪童  二十世紀の終わり頃、マイケル・ジョーダンの…

新野司郎
1年前

20XX年のゴッチャ その23 

 御前会議  「列車内の様子はその後どうなっている?」  習近平主席が幾分甲高い声で尋…

新野司郎
1年前
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20XX年のゴッチャ その24

通報  「内容的には目新しいとは言えないな。これが意味するものは何なのか?」  アメリカ…

新野司郎
1年前
4

20XX年のゴッチャ その26

 オルリー空港  パリ南方のオルリー空港ではAAI、エア・アンビュランス・インターナシ…

新野司郎
1年前
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20XX年のゴッチャ その29

  ゴッチャ  その頃、メトロポリタン放送のパリ支局長、大友祐人は愛娘を連れて自宅近くの公園に居た。時差の関係でパリはまだ朝だ。そろそろ小学校に連れて行かねばならぬ時刻だったが、少しパパと遊びたいと言うので寄ったのだ。 「パパ、ゴッチャしよう!」  と娘がねだる。 「少しだけね」と大友が応えると 「パパが逃げてね」  と言って娘が数えだした。 「一、二、三、四…」  大友が逃げると、娘の嬌声が追ってきた。  大友の愛娘はパリの国際学校の小学校一年生だ。日本だと