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完済物件がなくてもキャッシュフローは増やせる!長期ローンと繰り上げ返済のメリットを掛け合わせた資産形成とは

2022年3月末をもって早期退職を実現した荒木様。現在56歳ですが、早期退職を実現させた背景には、不動産投資による“固定収入”がありました。退職されてからは地域自治区の役員や訪日外国人向けに日本語を教える先生としてご活躍しています。「お金のために働かなくていい」と平穏なセカンドライフを送る荒木様の投資遍歴を紐解いていきます。

——最初に3戸購入してから、その翌年には4戸買い増ししていますね。
 
2011年にスタートで3戸購入したことは、自分としても思い切った決断だと思います。でも、結果オーライでした。立地や間取り、価格帯など、それぞれの物件が魅力的でしたし、なにより1年間運用してみて“期待通り”安定した家賃収入を生み出してくれました。「これなら」と思って、2012年に4戸追加の購入に踏み切った次第です。ローン枠の関係でこれ以上の追加購入はできませんでしたので、『キャッシュフローを出すこと』を考え繰り上げ返済を実施しました。その繰り上げ返済もひとつの物件に集中投下するわけではなく、7戸すべてに資金を投下しました。
 
——ひとつの物件ではなく、7戸すべてを繰り上げ返済されたんですね。そのお考えを教えてください。
 
融資を活用した不動産投資は、長い時間をかけて入居者からの家賃収入でローンを返済していきます。他人のお金(入居者の家賃)で資産形成ができるわけですから、そのメリットを可能な限り活かしたいと考えていました。一方で、キャッシュフローのプラス部分を増やすには繰り上げ返済をする必要があります。すべての物件で長期間のローンを維持しつつ、キャッシュフローを出すために投下資金を分散させたのです。具体的には2年半ほどの時間をかけて、6戸に100万円ずつ、購入資金の大きかった1戸の物件には300万円を投下。総額で900万円の繰り上げ返済を実施しました。結果的に、7戸合わせて月々12万円の手取り家賃となりました。完済物件はなくとも、まとまった家賃収入が手元に入ってくる状況が作れたわけです。

——長期ローンのメリットと繰り上げ返済のメリットを同時に得る戦略が成功したのですね。一方で、次の物件を買うまでには少し間が空いていますね。
 
6年ほど空きました。残債がまだまだあったこともありますが、本業の方で2年ほど海外出向を命じられたことも要因です。2014年の半ばころから準備を始めて、2015~2016年まで海外へ。その期間は特段何もせず本業に専念していましたね。帰国後も仕事や私生活でバタバタしていたこともあり、結果的に次の購入は2018年となりました。
 
——2018年には3戸購入し、合計で10戸となりました。
 
スケールメリットを活かしたいということと、事業規模となる10戸というところはひとつの目標でもありました。海外赴任中はあまりお金を使わなかったこともあり、そこそこ貯蓄が出来上がっていたことにも背中を押され3戸同時購入を決意した形です。この時点で月の手取り額は15万円ほどになりました。さらにこの3戸のローンを組んだ金融機関で、すでに所有していたワンルームマンションの借り換えも行いました。その結果、金利は下がり、さらに借入期間も延長したことで、月々の手取りは倍近くの28万円となりました。ただその2年後に、ひとつの物件を売却しました。生活にも余裕が出てきたこともあり、たまには贅沢してもいいかなと『高級輸入車』を買おうかなと考えたんです。でも実際に検討してみると、購入後の維持費が高くつきそうなこともあり、結局購入することなく終わりました。とはいえ、売却した物件は利益も出たので良い経験をしましたね。10戸持っていたからこそ、“1戸なら売却できる”という選択肢が生まれたと思います。

(つづく)

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