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とある日本語教師の中国渡航から現在まで その6(終) コロナ禍の大学生活とこれから

とある日本語教師の中国渡航から現在まで その1 採用情報と渡航準備
とある日本語教師の中国渡航から現在まで その2 中国での生活と授業
とある日本語教師の中国渡航から現在まで その3 オンライン授業と給料停止
とある日本語教師の中国渡航から現在まで その4 授業中止と再び中国へ
とある日本語教師の中国渡航から現在まで その5 隔離と2年ぶりの中国
の続きです。今回で一旦終わりとなります。

2022年3月〜2023年3月ごろの話になります。

コロナ禍のキャンパスライフ

入国後1ヶ月の隔離を終えこれでようやく対面授業が始まると思ったのですが、新型コロナの感染が拡大しているという理由で春学期(3月〜6月ごろ)に学生が帰ってくることはなく、授業は全てオンラインになりました。秋学期(9月〜12月ごろ)が始まると、ようやく対面授業が再開されたのですが、対面授業ができたのは最初の1,2週間程度で、感染拡大を理由にまたすぐにオンライン授業に切り替わりました。中国の大学生は基本的に大学内の寮に住んでおり、キャンパスから出ることもできず、寮の部屋でオンライン授業を受けるだけの生活に愚痴をこぼす学生もいました。

本格的な感染拡大

冬の寒さが厳しくなる頃には、私が渡航した時には週に1回だったPCR検査が72時間に1回になり、48時間に1回になり、ついには毎朝の検査が義務付けられるようになりました。また、「近くで感染者が出たので敷地内からの外出は禁止です。いつ解除かは追って連絡します」といった連絡がたびたび来るようになりました。私の市では食べ物が手に入らなくなるということはなく、敷地の門の前で受け渡すという形式で出前アプリを使い生活に必要なものは受け取ることができましたが、毎朝の寒さに耐えながらの検査の順番待ちといつ終わるかわからない外出禁止に不満を持つ人は多いようでした。オンラインで寮から授業を受けていた学生も全ての授業が終わる前に帰宅することなりました。

コロナ後の中国

学生が帰ったことで私も少し早く一時帰国できることになり、冬休みは1年ぶりの日本を満喫していました。日本にいる間もある程度の情報はニュースなどで入ってはいたのですが、冬休みが終わり実際に中国に戻ってくると、もうどこにも健康コードはなく、検査を受ける必要もありません。授業は対面授業で、休みの日に学生と大学の外の店で食事をしたりすることもできます。当たり前のことが当たり前にできるというのは、まるで3年前にタイムスリップしたようで、感慨深いものがあります。
ただ、特にここ3年はいろいろ大変なこともあり、海外で、特に現地採用で働くリスクを強く意識することにもなりました。やはり一生いるわけにもいかず、身の振り方を考えなくてはとも思いますが、「ずっとオンラインだったから先生と会えて嬉しいです」と言ってくれる学生のためにも、もう少しだけここで頑張ろうと思います。

さて、これで一旦「とある日本語教師の中国渡航から現在まで」シリーズは終わりとなります。今後は、日本語教育、海外生活、大学院、日本語教師のキャリアなどについての記事を不定期で更新する予定です。よければ、そちらも見ていただけると嬉しいです。

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