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とある日本語教師の中国渡航から現在まで その3 オンライン授業と給料停止

とある日本語教師の中国渡航から現在まで その1 採用情報と渡航準備
とある日本語教師の中国渡航から現在まで その2 中国での生活と授業
の続きです。2020年1月〜2021年5月ごろの話になります。

コロナ禍の日本での生活

最初に新型コロナウイルスなるものが出現したというニュースを聞いた時は「まあそのうち落ち着くだろう」と思っていました。しかし結局新学期になっても渡航制限が解除されることはなく、このまま解雇されて突然無職になってしまうのではないかという不安の中、大学からは給料は中国の銀行口座に振り込むのでオンライン授業をしてほしいと伝えられました。
住む場所は一時帰国中に滞在していた安宿を延長してなんとかなりましたが、壁が薄いので授業は1人用カラオケ店でしていました。

オンライン授業

オンライン授業は「Ding Talk」や「Tencent Meeting」という「Zoom」のようなソフトを使って行います。オンライン授業自体にはすぐ慣れますが、最初の頃は学生も「今は非常事態だからこそ頑張ろうという」感じなのですが、何ヶ月どころか何年単位でオンライン授業が続くと、どんどん「この授業はオンラインだから適当でいい」と思うようになり、教師のことも「インターネット上の関係」という認識になっているというのが伝わってくるわけです。そのような状況では教師のやる気も下がり、既存のスライドを使って流すような授業になりがちです。

給料停止

オンライン授業が1年ほど続いたある日、給料を引き出そうと中国の銀行カードをATMに入れると使えなくなっていました。銀行に問い合わせると「パスポートの期限が切れているのでカードとパスポートを持って中国に来てください」とのことでした。貯金は今後回収するとして、給料が受け取れないのは困るので大学に「今後給料は日本の口座に送れませんか」と聞くと「中国の口座にしか送れません」ということでした。「さすがにそれは困りますよ」と言うと、「今すぐに渡航準備を始めます。特別な事情があれば招聘状も取りやすいと思います」と言われました。

突然給料が受け取れなくなれば誰でも困ります。その日暮らしの生活をしていた私ももちろん困りました。では、この続きは次回にしたいと思います。

次→「とある日本語教師の中国渡航から現在まで その4 授業中止と再び中国へ

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