現役選手の間に学んでおくべきTOP10
現役アスリートの皆さんへ
アスリートとしてのキャリアは短いですが、その期間に学べることは無限大です。スポーツを通じて培うスキルや経験は、競技生活が終わった後の人生においても非常に価値があります。
ここでは、「アスリートが現役の間に学んでおくべき10のこと」を紹介します。
深い自己理解
現役時代には、自分の強み、弱み、情熱が何であるかを理解することが重要です。自己分析を通じて、自分自身を深く掘り下げることが、将来的に自分に合ったキャリアや役割を見つける上で役立ちます。
アスリートとしてのあなたの強みと社会で求められている強みは似ているようで少し違います。あなた自身の価値観(何が好きで何が嫌いか)を言語化することも重要です。ビジョンの明確化
自分の未来に対する明確なビジョンを持つことで、目標に向かって効果的に努力できます。これは、競技だけでなく、人生のあらゆる面で役立つスキルです。
「練習のための練習ではなく、試合のための練習をしろ!」
これは私がコーチから子供の頃に言われ続けた言葉です。
試合が決まっていない中で練習してもモチベーションが上がらないのと同様に、未来ビジョンのない努力は成果に結びつきにくいです。リーダーシップとチームワーク
競技を通じてリーダーシップ能力を養い、どのようにしてチームを牽引し、協力して目標を達成するかを学びます。これらのスキルは、職場でのチームプロジェクトやリーダーとしての役割に直接応用可能です。
競技におけるチームでは全員1つの目標に向かっていますが、会社組織の中のチームは必ずしもそうではありません。その中でいかにしてメンバーに同じ方向に向かわせるのか、これは我流ではうまくいきません。ストレスマネジメントと精神的強さ
アスリートは高いプレッシャーの中でパフォーマンスを発揮する方法を習得します。この能力は、どのような職業においても、ストレスを効果的に管理し、逆境に立ち向かうために重要です。
一般的には「ストレス耐性」と言われるもので、ストレス下における安定した能力の発揮と、ストレスからの回復の早さを示します。
アスリートは一般社会人と比べて「緊張」との付き合い方が上手いです。この能力を社会で活かす方法を学びます。ビジネスコミュニケーション
チームメイト、コーチ、サポートスタッフと効果的にコミュニケーションを取ることで、言語化能力と聴くスキルが向上します。これは、すべてのビジネス関係で極めて重要な能力です。
聴くスキルは先天的(遺伝など)ではなく後天的なもので、スキルと言われる以上、トレーニングによって聴く力が格段にアップします。
そして相手に意思を伝えるアウトプットも重要です。表現力・説得力などアウトプット能力を磨くのもトレーニングです。時間の使い方
厳しいトレーニングスケジュールと競技スケジュールを管理することで、時間管理能力が自然と身につきます。これは、どのような職業においても、生産的で効率的であるために不可欠です。
万人に共通の24時間という時間をどのように使うのか、その使い方で5年後には大きな差が生まれます。まず、時間という概念を3つに分けます。
消費=生きるために必要な時間(食事・入浴・睡眠等)
浪費=何もしていない時間(ゲーム・TV・ダラダラ)
投資=未来の自分のための時間(練習・読書・人と会う・学ぶ)
24時間の中であなたはどの程度「浪費」に使っていますか?その中で1週間に1時間でも「投資」に回せたらあなたの5年後は今とは大きく差がつくでしょう。目標と目的
目標を設定し、それを達成するための計画を立てる能力は、アスリートにとって自然なことです。このプロセスは、キャリアの目標を設定し、それを達成するためにも応用できます。
目標とは「達成したか未達成かが一目でわかるもの」です。優勝する!などがいい例です。「みんなとコミュニケーションを築く」は目標としてはNGです。
目標と目的の違いを学び、目標達成を目指す中で手に入れたいものを学びます。仲間作り
競技を通じて構築される人脈は、引退後のキャリアにおいて非常に価値があります。しかし、現役アスリートは人脈が狭いと言わざるを得ません。同じ競技をしている人脈がほとんどなので、どうしても価値観が見た人ばかりになってしまうのです。他の競技に打ち込むアスリートや、ビジネス界で活躍している同世代、経営者など、早い段階から様々な人々との良好な関係を築き、維持する方法を学びます。お金の知識
新NISAや投資信託など世間を賑わせていますが、あなたはどの程度知っていて、また、取り組んでいますか?
日本という国は「知らなくても損はしないけど、知っていたら得をする」ということがものすごくたくさんあることを知っていますか?
お金は稼ぎ方ももちろん大事ですが、それ以上に使い方が大事です。難しく考える必要はありませんが、最低限のお金の知識は知っておくべきでしょう。学び続ける習慣
新しいスキルや知識を常に学び続けることの重要性を理解します。キャリアが変わっても、この学習の習慣が自己成長を促し続けます。
アスリートは現役を引退しても一生アスリートです。人として、さらに高みを目指し心身ともに「豊か」になるためには学ぶことを止めないことです。経営者も一生学んでいます。学習が習慣化されたら、誰からでもどんなことからでも学ぶことができるようになります。
アスリートとしての皆さんの経験は、一度きりのものではありません。それは引退後の人生においても、貴重な財産となり得ます。上記のスキルを現役中に身につけることで、新たな次のステージでの成功へとつながる強固な基盤を築くことができるでしょう。
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筆者プロフィール
中田仁之 株式会社A.B.United代表取締役/中小企業診断士
アスリートのネクストキャリアを、ビジネス教育から企業の紹介に至るまで総合的に支援するAthletes Business United®︎(ABU)を運営する株式会社A.B.United代表取締役。幼少期から野球に打ち込み大学時代には大学選抜メンバーに選出され「JAPAN」のユニフォームに袖を通すという経験を持つ。卒業後は、一部上場企業にてビジネスパーソンとしてキャリアを積んだ後、起業。「アスリートのためのキャリアメンター」として活動中。
主な書籍
『困った部下が最高の戦力に化ける すごい共感マネジメント』
『トップアスリートに学ぶ活躍できる人の条件 非認知能力』
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