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引退を考え始めたアスリートの皆さんへ

Athletes Business United(ABU)学長の中田仁之です。今シーズンを最後に現役を引退するすべてのアスリートの皆さん、これまでの長い競技生活、本当にお疲れ様でした。苦しかったことも含めて、あなたが経験してきたことのすべてがあなたにとって貴重な宝物です。私も今から30年ほど前に引退をしました。今日は30年前の自分に伝えたいこと、引退を考え始めたすべてのアスリートに伝えたいことを、学長という立場ではなく先輩としてお話しします。

高校3年生・大学4年生の皆さんへ

学生の皆さん、お疲れ様でした。最後までやり抜いた皆さんは本当に立派です。春からは大学生、あるいは社会人として新たな一歩を踏み出すことになりますね。これまで、ほとんどの時間を競技に費やしてきたあなたは、これから先、色んな価値観を持つ方々と接する中で「自分の無知を知る」ことになるでしょう。自分がいかに狭い世界にいたのか、こんなにも価値観の違う人が世の中にいるんだということにも気づくと思います。そして、スポーツに興味がないという人の多さにも驚くかもしれません。

これまでの競技人生の中では学年で言うと3つ上(1年生の時の4年生)までがあなたの人脈だったと思いますが、社会に出ると同じ会社、同じ部署に30歳以上も年上の先輩もいるわけです。

また、これまでは「チームの勝利」「競技力の向上」という、とてもわかりやすい共通の目標があり、全員で一丸となって目標達成を目指してきたと思いますが、社会はそうではありません。「何のために仕事をするのか?」という働く目的も人によって様々ですし、目標も目に見えてわかりやすいものばかりではありません。あなたの成長を促してくれるライバルも見つかりにくいかもしれません。
その時に目標やライバルの大切さ、ありがたさに気づくと思います。

しかし、あなたには多くの時間を競技に費やしてきた実績とそこから得た体験がたくさんあります。最後までやり抜いたあなたが競技から教わったこと、身につけてきたことは何か?足が速い、肩が強いというスキルではなくマインド〜自制心・判断力・行動力・共感力・リーダーシップなど〜それを言語化できれば、そのすべてがあなたが社会で戦っていくための武器=強みとなります。

働くことに慣れることは生活リズムを整える意味で必要だと思いますが、会社に慣れること、会社やそこで働く人に染まることは必要ありません。競技に打ち込んできたあなたが感じる違和感を大切にしてほしい。会社を良くするためのヒントかもしれません。

仕事を通じて多くの人と出会い様々な価値観があることを知り、自分がどんな人生を送りたいのか、そのために今の自分には何が足りなくて、それはどこで手に入るのか、じっくりと自分に向き合い人間力=人としての魅力を磨いていきましょう。

あなた以外の人は全員あなたの師匠です。どんな人にも良いところがありますのでどんどん取り入れてください。学生時代、カンニングはNGでしたが、社会人はカンニングできる人〜つまり人の良い所を真似て自分のものにできる人〜が早く成長します。気を抜くと、人のよくない部分ばかりに目が行くのは人間の本能なので仕方のないことですが、「あんな風にはなりたくない」ことを教わっていると思えば、あなた以外のどんな人からも学ぶことができます。卒業するまでの残りの時間で、競技以外の様々な経験をして社会人になる準備をしてください。

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プロ・アマ選手の皆さんへ

一方、社会人としてプロ・アマ問わず競技に打ち込んできて引退を決意したあなた、本当にお疲れ様でした。

やり切った、という充実感の方が大きいでしょうか?
それとも、本当はまだ現役を続けたい無念がありつつ引退されるのでしょうか?

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引退したアスリートはよくこうおっしゃいます。

「これまで野球しかしてこなかったから他のことは何もわからない」

「僕からサッカーを取ったら何も残らない」

これ、大きな間違いです!
これまでの人生の大部分を捧げてきた競技を言い訳に使ってはいけません!

様々な事を犠牲にして打ち込んできた競技のおかげで「今のあなた」が出来上がっています。もし、あなたがその競技に出会っていなかったら、どんな人間になっていました?間違いなく今とは全く違う性格・人間性の持ち主になっていたと思います。つまりあなたは、競技のおかげでたくさんのことを学び、身につけてきているのです。

あなたは競技から何を学びましたか?その結果、どんな強みを持っていますか?

これをきちんと言語化することが重要であり、新たなスタートを切る上での最初の一歩となります。


「スポーツしてきたから、他の同級生よりも後ろからのスタートになる」
私は今の日本のこの概念を何としても変えたくて頑張っています。皆さんは高校や大学を卒業してもなお夢を追いスポーツに打ち込んできたはずです。そんな皆さんが社会の一番後ろからのスタートになるなんて絶対におかしい!
正直、私も入社当時は不安でした。周りの一般の同期がみんな賢そうに見えました。おしゃれなレストラン、流行りのファッション、芸能界のゴシップなど私が知らないことを周りのみんなはいっぱい知っていました。みんなすげえなとは思いましたが、マネしようとは思いませんでした。逆に、野球に打ち込んだ4年間を誇りに思いました。

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あなたがこれから挑戦したいことは何なのか?誰の救いになりたいのか?誰を喜ばせたいのか?一度立ち止まって自分に向き合う時間が必要です。

「今の自分にはサッカーしかないし、サッカーに携わっていたいから」という理由で指導者になることは間違いです。小学生から大学生まで全てのカテゴリーで指導者をしてきた私が断言します。プレーすることと指導することは全然違います。さらに、自分でスクールやチームを立ち上げるとなると、集客・集金・保護者やコーチ陣のマネジメント・場所の手配などなどまさに経営者感覚が重要になってきます。1年契約でコーチとしてチームに雇っていただいたとしても、ずっと続けられる仕事でもないし、安定もなく収入増にもつながりません。
本気で指導者になりたいのであれば、まずは会社などの組織に入って社会を知るべきです。社会の一員として働きながら、それでもやっぱり指導者になりたければ、そこからでも決して遅くはないでしょう。

目の前の収入に飛びついたり、お世話になった指導者の勧めのままにすぐに就職したりせず、自分の人生のハンドルを自分で握りたいのであれば、まずは自分の本当の声を聴くことが絶対に必要です。とことん自分に向き合う作業はキツいですが、そこから逃げてはいけません。競技関係者ではないビジネス界の方々と会って色々と話を聞くのも良いでしょう。

人生のハンドルは自分で握ろう!

あなたの今後の人生に必要な「人脈・環境・知識」が手に入る場所として、アスリートに特化したキャリア教育機関「ABU」を設立しました。2020年の開校から2年で、のべ258名のアスリートが入学しビジネスの基本を学びながら自分と向き合い「これから挑戦したいことは何なのか?」を探しています。5ヶ月間、様々な講師からビジネスの基本をオンラインで学びながら、他競技のアスリートと人脈を築きながら、今後の人生をデザインしていきます。

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7期開校式


私はアスリートに使われる「セカンドキャリア」という言葉が大嫌いです。アスリートが競技を終え、社会に出て価値を提供するのは社会人として当然のことです。一度しかないあなたの人生に、ファーストもセカンドもありません!キャリアは一生かけて磨き続けていくものです。

「競技しかしてこなかった」あなたが「競技を続けてきたおかげでこんな人間になれた!」と思えるようになるためにABUはあなたに寄り添います。

あなたに必要なことは「最初の一歩を踏み出す勇気」ただこれだけです。

ぜひ一度、これからのことについて私とお話ししましょう!

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