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ゴールデンカムイ実写映画化ー後編


昨日は出囃子弾きに行きました。

ゴールデンカムイ実写映画化ー後編





腸が飛び出て、重症の杉元。


死ぬ前にアイヌが隠した砂金の手がかりである、刺青人皮の場所を聞き出すつもりの鶴見中尉ですが、


杉元の拘禁場所で事切れている二階堂洋平の遺体に違和感を抱きます。


杉元の腹を割いたらしい銃剣は、なぜか深手を負った右手に握られていました。


持ち変えなかったことを訝り、更に検分すると、なんと遺体から腸が抜かれ、そうと気付かれないよう、上着とベルトで偽装されていました。


杉元は、二階堂洋平から腸を抜き自分の腹に押し当てていただけ、あたかも重症のように見せかけていました。


病院に移送中、杉元はむくりと起き上がり、腸を投げ捨てます…。



漫画と一緒なんですけど、緊張と緩和が良い具合で、ハラハラドキドキ、楽しみました。


感想というか、いつも通りただあらすじを書いているだけですけど、


ここでは刺青囚人の一人・土方歳三の話を割愛しています。


ゴールデンカムイの金塊争奪戦は、主人公・杉元佐一とアシリパ、土方歳三ら刺青囚人、鶴見中尉率いる第七師団、


大体三つ巴で進行していきますが、二心あるキャラクターも多く、展開が読めません。


この冒険活劇は、チビッ子から大人まで大好き、枠としてはドラゴンボールのような「お宝探し」ではあるのですが、


読者は杉元佐一という主人公を通して、アイヌの生活に関わり、アシリパというヒロインを通して杉元佐一という人物を知る、というのが、物語の重要な要素になっています。


加えて、作者の野田サトルさんというのは、


作中や漫画誌連載中に、キャラクターの陽根大きさコンテストなど大真面目にやる、


おそらく良い意味での変態であり、


やはり作品の魅力になっています。


下品というのとは違うんですね。


もちろん、勧善懲悪でもありません。


「シトナさんは「カント オロ ワ ヤク……」とアイヌのことわざを口にされました。天から役目なしに降ろされたものは一つもない。狼にも役目があった。狼がいなくなったら、その役目を担うものはいない[池澤夏樹*静かな大地」


ゴールデンカムイでも、このことわざは引用されていて、金塊争奪戦には皆、なにかやりたいことがあって、つまりは私欲で参戦するのですけど、


アシリパは杉元佐一を


「杉元が死なないのは、まだ天からの役目があるからだ」と、評します。


この話では


こういう理由で金塊を狙うから、悪い人、とか、この人はいい人、という倫理観は語られません。


アシリパは、アイヌ的な倫理観で、獣姦の趣味がある人間に嫌悪をあらわすシーンがありますが、


そのアシリパも、別に杉元が良い人だから相棒をやっているわけでもなさそうです。


アシリパが好む人間に、土方一派の牛山がいますが、通称・チン○先生です。


野田サトルさんは、たぶん良い意味で変態です。


登場人物は皆、神から与えられた役目を自分たちの意思として動くゴールデンカムイたちです。


だから皆カッコいいんですね。







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