見出し画像

With コロナ時代のBtoBマーケティングはどうなるのか?

昨今のコロナの影響で確実に社会のあり方、消費者のあり方、ビジネスのあり方は変わっていくと思っています。
これは短期的な話ではなく、長期的な話であり、現在のリモートワークやコロナの影響を気にした生活というのは、1〜2年単位(ワクチンが開発されるまで)続くと予想しています。

そのような時代に、マーケターとしてどのような対応や施策を行わないといけないのか、考察してみました。

目次
■コロナの現状(マクロ視点)
■日本のコロナの影響に関するPEST分析
■Withコロナ時代で社会がどう変わるのか?
■Withコロナ時代でBtoBマーケティングがどう変わるのか?
■これからのBtoBマーケティング施策をどうするか?
■まとめ

■コロナの現状(マクロ視点)

世界的に蔓延をしている新型コロナウィルス。アメリカのジョンズ・ホプキンス大学によると、19日時点で、感染者の数は世界全体で約229万人、死者は約15万人となっています。
下記は国別の感染者数の推移ですが、米国が圧倒的に感染者数が多く、欧州も現段階においても上昇傾向にあります。
中国はやや減少傾向にありますが、まだまだ油断できない状態です。

スクリーンショット 2020-04-19 10.14.04

引用:https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/country_count.html

日本は先進国の中では、感染者数は低いですが、このまま感染拡大が続いていけば、経済への影響は甚大なものになっていくと予想されます。

また、新型コロナウィルスの影響を受けて、世界の株式市場でも新規株式公開(IPO)が急減しており、東京証券取引場においては、上場を予定していた企業の9割がIPOを停止しました。

多くの国の経済活動が停滞に陥っており、その影響はリーマンショックを凌ぐ状況だと言われています。

今回のコロナショックは、小売をはじめとする第3次産業の現場が震源地です。それだけに中央銀行などが金融機関へ向けて資金供給を増やしたところで、リーマンショック時とは違って、震源地に対する直接の救済策とはなりません。その効果が第3次産業の出血を止めるにまで至るかというと、可能性は薄いと思われます。 

2020年4月7日、国際労働機関は新型コロナウィルス により、世界の労働人口の約38%に当たる12億5千万人がレイオフや給与削減のリスクに直面していると発表しています。

世界的な経済損失が出ており、貿易制限、人の移動の制限などが発生しています。

■日本のコロナの影響に関するPEST分析

スクリーンショット 2020-04-19 11.59.01

参考:https://corona.go.jp/expert-meeting/pdf/kihon_h_0416.pdf
参考:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57969450T10C20A4000000/
参考:https://forbesjapan.com/articles/detail/33727
参考:https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00058/033100045/
 
 
Withコロナ時代のテーマは、”「安心」と「オンライン化」”かなと。

「安心」には、コスト削減、健康、ブランド(知名度があるもの/企業)、わかりやすい(理解できる)などがキーワードになりそうです。
現状は、マズローの欲求5段階説のうち、安全欲求が満たされていない状態。その上の欲求を満たすサービスは、なかなか利用されづらい(今でいう不要不急のサービス)。

スクリーンショット 2020-04-19 12.06.43

「オンライン」は、消費生活、働き方・働く仕組み、行政などにおいて活用が促進されていきそうです。

今後の、コロナの影響により逆にビジネスチャンスが生まれそうな市場については下記記事が参考になります。

企業としては、より一層消費者のニーズを捉え、そのニーズに合わせた企業メッセージの変更、ビジネスモデルの改革が必要になりそうです(今までと同じやり方では、ほとんどの企業が先ゆかなくなる)

■Withコロナ時代で社会はどう変わるのか?

・グローバル展開しているサプライチェーンの見直し。

・オフィスのリノベーションが活発になる。家の使い方も代わる。

・今までのスマートシティ化の流れが止まる?都市中心のまちづくりから、開疎化が進み地方に人や企業や資金が動き出す。

・移動がなくなる。5G・VR・AR・動画の活用が促進される。
 
・医療のIT化、健康思考の高まり。

・働き方の変化(テレワーク、テレビ会議、チャット会話などの発達等)、副業の促進。

・コスト削減(消費者も企業も)、生産性高く、より効率的な企業運営が求められる。
→非正規雇用ニーズの増加、ダイバーシティが促進されると予想。

・個人が強くなる時代(信用、信頼のある人へのリソース集中)。
※オンラインにより、対面で会えなくなるため、個人の信用度や実績が問われる時代へ。今よりもSNS活動や副業が活発になる。

などなど、ざっくりですが起こりそうなこと(すでに起こっていることもありますが)

■Withコロナ時代でBtoBマーケティングはどう変わるのか?

・DXの流れが加速する。

・顧客がネットでの情報収集が当たり前になり、今までリアルで情報収集していた人もネットで情報を集め出す。(逆にリアル活動が行えないので)

・対面で会うことが難しくなり、ブランドイメージやそれまでのネットでのコミュニケーションの印象が購買意思決定に大きく関わるようになる。

・リアルイベントの機能が、ネットイベントに変わる。

・動画がマーケティングの主流に。

・営業活動のオンライン化、科学が進む。

・分業の体制(THE MODEL)から、統合型のセールス体制へ(分業体制では、それぞれの部門のKPIしか追えないが、今後はマーケティングが全てのラインを整備し、各部門と調整をして一貫したマーケティング施策を展開していく役割を担うと予想)。

■これからのBtoBマーケティング施策をどうするか?

<今までの一般的なBtoBマーケティング施策>

スクリーンショット 2020-04-23 9.15.48

<コロナの影響で変わった箇所>

スクリーンショット 2020-04-23 9.16.00

コロナの影響で、リアル接点を持つ、セミナー・展示会は完全に封殺されました。
テレマーケについても営業先の担当者が会社にいないことで、今までのリード情報が使えなくなったり、電話がつながりづらくなる状況です。
しかし、その影響で顧客が自らネットで情報収集をする頻度が増しています。オンライン上で顧客に提供できるコンテンツの拡充は急務です。
ホワイトペーパー然り、オウンドメディア の記事(SEOを意識)然り、オンラインで顧客が満足できるコンテンツ制作に予算を集中させてリードを獲得する動きを取るべきです。
さらに、顧客側にもテレワークの環境が整っているからこそ、ウェビナーは有効な施策であるし、動画広告(家だと動画みやすい)などもますます重要になると考えています。

スクリーンショット 2020-04-20 16.45.04

※Googleトレンドで見ると、ウェビナーの検索キーワードが急上昇している。

最も問題なのは、対面営業ができないという点。
リードの獲得・育成をおこない、インサイドセールスが優良な見込み顧客を創出したとしても、商談ができない状況だとなかなか受注までに持っていくことが困難。
かつ顧客も予算の削減や自社の見直しを図っている最中では、新しい投資もしづらい状況です。自社がなぜ顧客に必要なのか(不要不急と思われないようにする)を改めて考えてマーケティングメッセージを考え直す必要があります。

また、この状況でも需要のある業界にセグメントにターゲットを絞ってマーケ施策を打つのが効率的でしょう。

<解決すべき問題と課題>

スクリーンショット 2020-04-23 9.09.06

図にすると・・・

スクリーンショット 2020-04-23 9.16.21

今までのやり方で営業活動をしていると、なかなか受注獲得できない可能性が高いです。
 
 

■まとめ

●マーケティング施策はオンラインにシフトさせる
●合わせて営業もオンライン商談ができる体制を作る
●オンライン商談までの間に顧客の信頼を獲得するための営業補助コンテンツを作成する
●インサイドに関しては、着電できる確率をあげる施策を打つ
 


コロナの影響は短期的に終わり、元どおりになるものではないと思っています。
長期的な視点でビジネスモデルを変えていかないと、ライバルに遅れを取ることになります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?