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コラムってなんだ?

 記事は約3分で読めます。全1748文字。

 新聞やら雑誌やら、いろんなところで見かけるお手軽便利情報スペース、それが「コラム」だ。そんな役立つコラムだが、僕はある日気づいてしまった。「どうしてコラムを「コラム」というんだろう? コラムをコラムと呼ぶ理由のコラムは見たことないぞ?」

※ この記事では「コラム」がゲシュタルト崩壊しています。記事を読むときは必ず部屋を明るくして、目眩や吐き気などの症状を及ぼした場合はすぐに読むのを中止してください。

外来語「コラム」

 コラムというのは元来日本語ではなく、もちろん外来語である。起源は英語で、日本国語大辞典によれば以下のように説明されている。

コラム 〘名〙 (column)
 ② 新聞、雑誌などで、時事問題、社会風俗などを解説、短評する囲みの欄。記者、評論家、文化人などが署名入り、または匿名で執筆し、筆者の個性や見識を持ち味とするものが多い。囲み記事。短評欄。〔新しき用語の泉(1921)〕

英単語 "column" 

 それでは、英単語の column を見てみよう。今回見るのは Cambridge Dictionary だ。

column noun [C] UK  /ˈkɒl.əm/ US  /ˈkɑː.ləm/ 

B2 
one of several vertical blocks of print into which a page of a newspaper or magazine is divided: 
・ I didn't have time to read the whole article - just the first column. 

a piece of writing in a newspaper or magazine, usually on a particular subject, that is always written by the same person and appears regularly: 
・ She writes a weekly fashion/gossip column for the Evening Standard. 

C1 
any vertical block of words or numbers: 
・ Add the column of figures and divide the sum by three.

 B2の2項目は日本語の意味と同じ短評欄のことを説明している文章だが、C1の項目はそうではないことが分かるだろうか。説明部分を和訳すると「縦のかたまりになっている言葉や数のこと」となる。行と列の「列」の方と言えば伝わるだろうか。

 Excelの標準関数で、COLUMN関数というのがある。ROW関数とペアで言及される関数で、指定された列の列番号を返すセル参照と説明されている。ただし、日本での読み方は一般的に「カラム関数」らしいので要注意。以下の例から雰囲気を掴んでほしい。

・ COLUMN(A6) = 1
・ COLUMN(F3) = 6
・ COLUMN(AB134) = 28

 先に言ってしまうと、英単語としての column の元の意味はこちらの「縦列」の意味だ。それでは2つの語義の橋渡しをしてみよう。

縦列短評欄

 世間というのは不思議なもので、この広い世界にもキチンと「コラムの日」なる記念日が実在する。それは3月11日だ。1751年3月11日にイギリスの新聞『ロンドン・アドバイザー・リテラリー・ガゼットLondon Advertiser and Literary Gazette』が、世界で初めてコラム連載を始めたことに由来するらしい。

 当時のコラムは縦に長い枠に執筆されていたようで、それが名前の由来だということである。英語の column はラテン語で「古代建築の柱」を意味する単語から来ているが、コラムという一単語を取っても建物の柱→縦列→記事というふうに時代を追うごとに意味が変遷していくのを見ると面白いものだなと感じる。

さいごに

 受験生ですが、毎週投稿ができるように頑張っています。記事が面白いと感じたら、ぜひスキやフォローをお願いします。

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