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【読書レビュー⑥】「イヌは何故愛してくれるのか」

こんばんは。PisMaです。
今日は雪が降りましたね。しばらく寒い日が続きますので、風邪をひかないよう暖かくしてお過ごしください。

本日も第六章「イヌの愛はどう育つ?」について感想をまとめていきたいと思います。

前回の章では生物学・考古学と様々な分野を渡り歩いてきましたが、今回は行動学者の領分に立ち戻りタイトル通りの「イヌの愛はどう育つのか?」について考察していきます。

これまでの研究から、一つ確かに言えることは「イヌは他を愛する能力を持っているが、それはヒトに限るわけではない」ということ。

子イヌの頃からネコ、カメ、ウサギと別の動物に触れていれば、イヌは他種族にも愛を注ぐことがわかっています。あくまでもヒトという生物が好きなわけではない、と結論付けていました。


護畜犬というイヌたちを知っているでしょうか。個人的には牧羊犬は知ってはいるものの護畜犬とは?という感じです。
名前通り家畜を護るイヌたちで、このイヌたちは子犬の頃から守護対象のヤギなどに触れ合い、ヤギを飼い主と同じくらい仲間として認識するそうです。

野生動物には、「臨界期」という自分の仲間として認識するかどうかの期間が設けられています。その期間中にヒトや他種族の動物と関われば仲間と見なすチャンスが与えられるそうです。

前の章でも紹介したウルフ・パークのオオカミたちはヒトに愛情深く育てられたオオカミ達です。ここのオオカミたちはヒトを仲間と認識できますが、野生のオオカミたちの臨界期の期間はわずか三週間。この期間にヒトなどの別の生物と触れ合うことはまず困難です。

イヌでも「臨界期」にヒトと触れないと全くの野生動物になります。その後いくらヒトと触れあっても、我々の知る笑顔を浮かべたイヌにはならず、野生動物のままなようで。

子犬の頃からヒトとの触れ合いがイヌとヒトやイヌと他種族との愛情を作るのですね。

また、野生動物は「幼い頃からヒトに充分に慣れさせ、飼い慣らす必要」がありますが、イヌは一味違います。

実験を通し、10分程度のふれあいだけだったとしてもヒトを仲間と認識する行動が見られたようで、イヌの「仲間になりやすさ」は群を抜いています。
他の野生動物に必要な「飼い慣らす」という感覚が希薄なのは、イヌたちのオープンな博愛性にあるのかもしれません。

まとめると、

・イヌは他を愛する能力を持つが、幼少期の頃からの触れ合いが不可欠ということ。

・幼少期から触れ合っていれば、イヌはヒトだけでなくどんな種族の動物でも愛するだろうということ。

小さな頃一緒に居た動物を生涯愛する、それがイヌの性質なのかもしれません。

そう考えると、なんとも一途でいじらしく心の内側が擽られるような思いがします。身近なところにもし愛情深いイヌが居る方は、優しく頭を撫でてあげて下さいね。

さて、今日はここまで。

明日は「イヌはなぜ愛してくれるのか」最後のレビューになるかと思います。
もしかしたらまとめての感想の回も作るかもしれませんが、内容をまとめるのは次で最後になりますのでお付き合いいただければ幸いです。

お相手は黄緑の魔女PisMaでした。
可愛い友人でもあり一途な隣人が、いつまでも幸せでありますように。

おやすみなさい。


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