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【読書レビュー⑦終】「イヌはなぜ愛してくれるのか」


こんばんは。PisMaです。

本日は「イヌはなぜ愛してくれるのか」最終章「イヌをもっと幸せに」を読んでいきます。

これまでの章ではイヌは何故「愛する」という行動をするのか、いつからイヌはイヌなのか?など様々な角度からイヌを研究してきました。

最後の章は、一緒に暮らす家族を見つけられないイヌ…すなわち保護犬の話です。

日本では保健所、海外ではシェルターと呼ばれるそこでは未だに家族を見つけられないイヌたちがたくさんいます。
今でこそイヌの権利を守る活動が活性化し、殺処分ゼロのシェルターも増えてきました。

筆者の飼うイヌ・ゼフォスもシェルター出身のイヌであり、「今でこそ可愛く愛らしい家族だが、シェルターにいた頃は小さい身体をさらに縮こませて震えていた」と綴られていました。
ヒトとの触れ合いに想像以上の報酬を感じるイヌにおいて、シェルターにいる限り何時間も一匹にさせられ、孤独を強いられる環境はどう考えても良い環境とは言えないでしょう。

またシェルターに来る人々は「馴染みのある犬種・知っている犬種」に囚われてしまう人も多く、ピットブルという犬種を明記してしまうと著しく譲渡率が下がるとか。
そのため、一部のシェルターでは犬種を明記せずありのままのイヌたちを見てもらう方法をとるシェルターもあるようです。

少々驚いたのは、米国におけるイヌが原因で死亡するヒトの数は40人未満ですが、ヒトが原因で死亡する数は約40000人。1000倍。
イヌはヒトを襲う個体も居るものの、よっぽどヒトの方がヒトを多く殺しているという情報。あまりにもざっくりとした数字なので、参考程度に見ていただきたいですが…。もはやヒトは、ヒトと居るよりもイヌと居た方が安全なのかもしれませんね。

著者は「確かにすべてのイヌではないものの、イヌはヒトを愛し信じている。よっぽどヒトの方がイヌを裏切っている時の方が多く、ヒトはもっとイヌに対し報いる必要があるのではないか」と言った旨の記述もありました。
もはやイヌとヒトの共生関係は古代から疑いようもなく続いており、これは「ヒトがイヌと結んだ社会契約」と呼んでもおかしくないと主張しています。

ヒトの方が足りておらず、イヌはもう提示できるものを提示し切っている。


ヒトは「イヌへの衣食住と秩序」を。
そしてイヌは「ヒトへの忠義と無償の愛」を。


とはいえ、ヒトも無尽蔵に衣食住の提供から躾までできる訳ではありません。きっと、全てのイヌとヒトが幸せに暮らす日々はまだまだ遠いでしょう。

それでも。
これだけ真っ直ぐに愛してくれる生き物が存在するという事実は心強く、安心できることだと思います。

温かく、まっすぐで毛むくじゃらな友達の話。

これからイヌを飼う人も、イヌが苦手な人も、イヌが好きだけど飼えない・飼っていない人にも。
イヌの事を覗きたい全ての人にオススメできる素晴らしい本でした。

私の傍にも、有難いことにイヌがいます。
少し臆病なヨークシャーテリアの女の子です。
柔らかな毛並みを撫でられる日々を大事にして過ごしたいと思います。

長い間、はじめてのレビューにお付き合い頂きありがとうございました。稚拙な部分も多かったと思いますが、とても楽しく書けました。

次に良い本を見つけたらまた書きます。

省いてしまった内容もありますので、一番下にリンクも貼っておきます。イヌを愛する方は是非ご一読ください。

お相手は黄緑の魔女PisMaでした。
全ての愛するイヌたちに万雷の祝福を。

ご機嫌よう。

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