【読書レビュー③】「ずっとお城で暮らしてる」
こんばんは。PisMaです。
引き続き、「ずっとお城で暮らしてる」を読んでいます。
主人公メアリは、庭や果樹園の至るところに宝物を埋めています。そうすることで、誰も入ってこれない安全な結界を作っているのです。
メアリには独自の習慣がたくさん。どれもこれも「安全に」過ごすためのもの。
今日誰も言わないであろう単語を「魔法の呪文」に定めてそれを自身でも言わないうちは絶対に平穏である、などなど。
メアリが決めた呪文は「メロディ、グロスター、ペガサス」でした。
日課でメアリは果樹園の様子をみていると、ひとつに綻びがあることに気づきます。木の幹に打ち付けた本が落ちているのです。
釘が錆びていたのか土に落ちていて、メアリは不吉の象徴だと怖れました。
それが関係するのかしないのか、ブラックウッドの屋敷に突然の来客が現れます。
父の従兄チャールズ・ブラックウッド。
メアリは最大限の警戒を示しますが、姉のコンスタンスは家に招き入れ普通におしゃべりするくらいには余裕がありました。
対応の差から、コンスタンスは従兄がやってくるのを知っていたのかもしれないなと感じました。
メアリはもしかしたら余所者嫌いと凝り性なところが合わさって、結構他の人には無口な性質なのかもしれないですね。
今回の章で一番奇妙だったのは、一緒に住む伯父のジュリアンがいつものようにコンスタンスが家族を毒殺した(?毒殺を疑われた?)時のことを事細かに話し始めようとしたところです。
「ぜんぶ忘れてしまうわけにはいかないんですか?そんな思い出を引きずっても、しかたないじゃないですか」
「忘れてしまう?…忘れてしまう?」
「あれは悲しくて恐ろしい時期でした。いつまでも話していたってコニーのためになりませんよ」
(本文より抜粋)
これ以降も少し、ジュリアンとチャールズの諍いが続きます。
チャールズは、ジュリアンを諌めたのです。
客観的にみると、この伯父はもはやコンスタンスを嫌いなのかな?と思うくらい過去の事件を話そうとします。伯父が痴呆が入り始めていて、はいはいと軽くあしらっているような訳でもないと思うのです。
この後もメアリの「どうしてチャールズはジュリアン伯父さんに優しくしてあげないんだろう」、という旨の不満も零れます。過去の嫌な話をする叔父に嫌悪を示す、という真っ当なことをしているのはチャールズのように見えます。
前の章でも過去の事件のことをコンスタンスに喋り続ける叔父の描写があり、この伯父に「優しくする」理由がやっぱり気になりますし分からないですね。もう少し読み進めれば分かるでしょうか。
次回もまた読めたら出します。
本日はここまで。
お相手は黄緑の魔女PisMaでした。
どうか、奇妙な常識に巻かれ続けませんように。
おやすみなさい。
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