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【読書レビュー】村上春樹「バースデイ・ガール」

こんにちは。PisMaです。

本日はリクエストで、村上春樹「バースデイ・ガール」を読みました。リクエストしてくださった方本当にありがとうございました。

二十歳の誕生日に、仕事に励む少女。
本来休みだったものの、出るはずだった子の出勤ができなくなり代理で出ることに。
変わり映えしない誕生日。そのまま一日を終えるかと思ったものの、アルバイト先の浮世離れしたオーナーに「願いを一つ叶えてあげる」と言われ…といったあらすじ。サクッと読めるので、村上春樹作品に触ったことない方にもオススメですね。

少女が実際どんなお願い事をしたのかは秘密のまま。ここで時間が流れ、いままで話していた事は思い出話ということがわかります。少女は女性になっていて、結婚もして子供2人と犬1匹と暮らしている。
その時の思い出話を聞いている「僕」という人物が登場します。物語の最初には少女のボーイフレンドが出てくるので、そのボーイフレンドなのか別人なのか。多分別人かなと思いますが、それの証拠は見つけられていないです。勘。おそらく今の旦那さんなんじゃないかしら。

「僕」は女性に「そのお願い事に後悔してない?」などの質問をしてきます。「イエスでありノオ、私はものごとの成りゆきを最後まで見届けたわけじゃない」と答えます。

彼女は結局どんなお願いをしたのか。
ヒントは

・老人が拍子抜けしている
・普通の女の子らしくない
・女性はそのことをあまり話したくない
・叶うまでに時間がかかる

この辺りでしょうか。私がこの条件でパッと思いつく願い事は「私が幸せであるように」とか「毎日何事もなく過ごしたい」とか、そういう案外素朴なものなんじゃないかなと思いました。
人の願いを掘り下げても仕方ない気もするので、これくらいのふんわりした感想しか出せないのですが。

私の20歳の誕生日はなんだったかなと想いを馳せますが、いまいち思い出せませんね。大喜びでお酒を一杯飲んでみていたかもしれません。あまり記念日や誕生日を大切にする性分でないので、もう少し毎日の出来事に耳を傾けなくてはと反省します。

初めて村上春樹の作品を読みましたが、含みもあったものの、想像以上に読みやすくて驚きました。もっと難解な、調べながら読まないといけないものを書いているイメージがあったので、短い話ではあるもののスッと情景描写が入ってきて心地よかったです。名前のかっこいい「騎士団長殺し」とか、今の積読が終わったら読んでみようかな。

あとがきを読んでこんなに村上春樹が誕生日大好きな人だとは思わずビックリしました。誕生日について考えさせられる本。次の誕生日は少し凝った幸せなものにしてみようかな、と思います。

長くなったので、今日はこの辺りで。
また本を読めたらレビューします。

お相手は黄緑の魔女PisMaでした。
あなたは誕生日にどんな願い事をしますか。

ご機嫌よう。

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