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編むが易し。
編みものを始めた。
大抵の手芸は幼い頃から祖母の側で見よう見真似で覚え、今の趣味に繋がっている。
寒くなると祖母は編みものを始めた。
私もかぎ針や棒針を持ち、祖母から手ほどきを受け編むのだが、カチカチの編み目で幅の一定しないマフラーや、適当な増やし目のせいでヨボヨボな帽子が仕上がり、根気のなさから上達せずにやめてしまった。
大人になり、手芸が趣味となってから、編みものに時折手を染めるが、途中でリタイヤしてしまう。
どれほど使われずじまいの毛糸玉や編み針があることか。
なのに、またこの冬、編みものを始めた。
NHKのテキスト「すてきにハンドメイド」の表紙のベストに惹かれたのだ。
初心者でも簡単の謳い文句も決め手となり、テキストを買い求め、100円ショップに行き毛糸を買った。
作り目から1段目へ編み始めるところで、作り目をキツく編んでいたことに気づく。作り目の裏山が拾いづらいのだ。
これまでなら、ここでテンションがダダ下がりでやめてしまうのだが、もう一度作り目から始めることにした。
作り目はふんわりと。長編みはしっかり糸を出して。編図を見ながらじっくりと。
…祖母から教わったことばかりじゃないか。
気づけば、1つ目の毛糸玉がわずかとなっていた。1玉使い切らずリタイヤしていたので、糸の継ぎ方を覚えておらず、笑ってしまう。
その後も目数を間違えてはやり直しなどしながらではあったものの、手が慣れてペースは上がり、結局、編み始めた日でほぼ2玉を使い切った。
これまでの苦手意識はなんとちっぽけだったのだろう。
気づいた時に、いつでも戻ることができて、何度でもやり直すことができるのに。
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