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演劇を映像化する。

今年の五月に上演した演劇「騒がしい二階」を配信することにしました。

ホーンテッドマンション×落語×狂言×俳句×日舞というごちゃ混ぜ感がすごいですが、筋は単純。亡くなった母に会いにいく狂女の話です。

演劇の映像化って、ただの記録になりがちなのですが、今回は上演場所である海老原商店ありきで物語を創作したので、なるべくその時の空気感や建物の気配が伝わるように制作しました。

内容については、公演後記で少し触れてます。
https://note.com/niganiga0429/n/n30778d65a4c2

趣のある建造物なので、映像作品として成立するような、つまり映画にするんだという意識を持って編集しました。よくよく思えば、これだけ長い作品を編集で関わることは初めてかもしれません。普段は短尺の広告ばかり作っているからか、勝手があまりに違うので何度も心が折れました。部屋中折れた心だらけです。そのうち折れた心を再利用してジャンクアートでも作ろうと思います。

正直いざ編集してみると、あまり映像化に向いてないなぁというのが感想です。建物を利用し、一階と二階で掛け合いしたり、二階の芝居メインではほとんど音だけの演出だったりと、場所に付随するダイナミズムが全然出ないわけです。ただの会話劇とかでもないし、ドラマ性があるわけでもない。編集していて頭をかかえました。

7カメでマチネとソワレを4k撮影してるので素材の量も半端なく、パソコンの動作も鈍い。フリーズの風車が出るたびに、キッチンに向かいコーヒーを注ぎに行く。今では、風車を見るとコーヒーが飲みたくなるというパブロフの犬状態。なんだか美大時代の卒業制作思い出すなぁと懐かしくもあり、そこから感傷的な気分になり、ついでに亡くなった母を思い出し落涙。

内容的にも精神的にも肉体的にも追い詰められましたが、それでも、関わって下さった役者さんや制作の方々、そして、今回快く撮影をして下さった撮影隊の顔を思い出すと、甘いことも言ってられずに、お金も出ないのにかなりの時間を割いて編集しました。

なので今の自分の限界がここに詰まっています。映像作品になっているのかどうかわかりませんが、変な代物が出来上がったなぁと思います。どうか観ていただきまして感想などいただけたらと思います。

https://sawagashii2kai.stores.jp/items/64e7242ef0358e0032677f0f

今の自分の限界だ!💦


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