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王さまの本棚 91冊目
『魔女』
五十嵐大介作/
91、魔女
— 安野ニツカ (@nienoedda) August 10, 2020
フと古本屋で手に取った。たぶん呼ばれたんだと思う。
話と絵のスケールがものすごい。独特なんだけど、世界中全部が詰め込まれているような気がする。すごい。 pic.twitter.com/4xQ1dRPSiS
本棚での場所はここ
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わたしの趣味はまあまあチャラいところもあると思っているヤカマシイ夫がイスタンブールの街の描写に唸っていました。やったね。ざまあみそづけ。
それはともかくとして、すごく好きなんです、この漫画。
ツイートしたように、世界の秘密ってこんな感じかしらと思わせてくれる。そこは児童文学に通ずるよねえ、すてき。
そう、児童文学の醍醐味って、どこかに書いたかもしれないのですが、ひとつは「世界の秘密に触れること」もうひとつは「また会えたね、ができること」なんですよ。だから、わたしはジブリのラピュタのラストがすごく切なくて。だってどう逆立ちしてもシータとロボット兵たちは二度と会えないし、パズーにとって生涯最高の冒険はもう訪れないじゃないですか。
そうそう、『魔女』。
これはもう、まさに「世界の秘密に触れる」物語です。そっと大切に触れて、それはとても大切で尊いもので、人間になど支配できるものではないのだから、そっとその流れに身を任せるしかない、という、例えば、ものすごい滝とか、大きな崖とか岩とか、身近なところでも、里山の草いきれにムッと包まれるとか、そういう自然に出会った時のような心持になります。
あと、ここも好きなポイントなのですが、女性という性の神秘を、男性との性愛抜きに描写しています。
性愛を絡めた描写で女性の神秘性を表現する物語は結構多いけれど、そうじゃない。これはけっこうすごいことなんじゃないかと思っています。こんな描き方があるんだ。
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