王さまの本棚 73冊目
『谷川俊太郎詩選集1』
谷川俊太郎作/田原編/立花文穂装画/芦澤泰偉装幀/集英社文庫
谷川俊太郎はわたしが言うまでもなく現在随一の言葉の遣い手なのですが、わたしが好きなTwitterでの一言がまさに当てはまる方だとも思っています。
詩人はおいしい言葉を食べているから長生きなんだろう。
104歳で亡くなったまど・みちおさんのときの言葉だと思います。
なんてすてきなツイート。と思ったのですが、そのままブクマもせずに流れて行ってしまって、後悔して、すごく検索しても見つからず……心当たりのある方、教えてくださったら嬉しいです。
気に入った言葉を何度も繰り返すのはわたしの悪い癖で、一度言えばええやないかとも思っていますが、言ったような気はするけどどの文脈で言ったのか覚えていないし、まあいいやまた言っちゃえ、というのが本当のところです。適当、そして、繰り返すたびに言葉が軽くなっていくという……。
谷川さんには、おいしい言葉を食べて、ぜひ長生きしていただきたいと思っています。
そう、『おいしい言葉』ってどんな味だろうと思ったんです。
言葉に味覚で感じられる味なんてあるわけがないのですが、心で感じる味なんだろうなと想像するに、なんだか、甘露のような……まさに、あまい露のような、澄んだ、うつくしい味がするのだろうなあと思っています。
言葉は口で転がすものなので、そういう意味では、味覚で感じられるものなのかも。第二の味覚のような。
おいしい言葉、わたしも磨いて、紡いでいけたらと思っています。
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