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王さまの本棚 36冊目
『クローディアの秘密』
E.L.カニグズバーグ作・絵/松永ふみ子訳/岩波書店刊
36、クローディアの秘密
— 安野ニツカ (@nienoedda) July 29, 2020
図太かったらどこでも生きていけるんだなっていうか……超おもしろいんだけど、いま思うとつよつよな子どもたちだなあって……お話がリアルだから気になってるのかな?書かれた年代が新しいとか??(あんまり気にせず、なんなら作者も挿絵もほとんど気にせず読んできました) pic.twitter.com/KYZh0IDyAJ
二番目に新しい版の岩波少年文庫です。
いま見たら、お茶か何かをこぼしたのかな、シミが広範囲にわたっていました。本に対する冒涜です。
そう。本って神聖にして侵さべからざるものなので、モノ食べながらその指でページをめくるとか、お茶をこぼすなんて、もっての外なのであります。
とはいえ、本を読みながら食べるちまちましたものっておいしいよね……と思いながら、麦チョコをつまんだゆびを使わず器用に本を読んでいたら肥えました。わたしが肥えたのに、ひとつは持病のため飲んでいた、食欲をあほほど増進するお薬というのがあるけど、麦チョコとキャラメルコーン。この二つは本当に中毒性があるから気を付けて。
で、本について。
ツイートにあるように、この子たちのメンタル、たいへんつよつよ。大概の児童文学に出てくるキャラクターはそうですが、対人関係にくよくよしないというよりも、行動が大胆不敵なのです。これを現代でやっちゃうのがすごい。
有名なあらすじなのでネタバレしてしまうと、主人公の少女クローディアは家出をします。どこへ?山や森や無人島?いえいえ、そんな野蛮で不潔な場所での生活には耐えられません。(ロビンソンクルーソーと十五少年とトムソーヤーとロビンフッド他多数に謝りたまえ)
彼女の思う『快適』な家出場所、それはメトロポリタン美術館だったのです。
原題は『FROM THE MIXED-UP FILES OF MRS. BASIL E. FRANKWEILER』。
『ベシル・E・フランクワイラー夫人のごたごた文書より』とでもいったところでしょうか。(ベシルというのは本文より。バジルじゃないんだ……英語すっごく難しいな?)
現題も趣きはあるし、ラストまで読んだら、おお!ってなるけど、そらもう、『クローディアの秘密』のほうがかっこいいよねえ!作品にピッタリだよねえ!ニンマリしびれちゃう!
かの有名なみんなのうた、メトロポリタンミュージアムのモデルと気づいた(知った、ではなく)時は、最高に興奮しました。うっわーすっごーい本から作られた歌ってあるんだ〜!
大人のわたしからしたら、そらあるわさーてなもんですが、自分で発見した、これが大事。たぶん。
メトロポリタンミュージアムはトラウマっていう話をよく耳にしますが、チビなりし頃のわたしにとってはなぜか大のお気に入りで、ちっともトラウマではなかったのでした。
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