よるくま、その絵本は眠れないあなたのために
ブルーとブラックの、温かくて甘やかな絵本。
眠れない夜に読むと、ほっと優しい気持ちを思い出せる、大好きな絵本です。
男女どちらでも読めるけど、どちらかというと甘えん坊な男の子向けかもしれない。でも、うまいのは、『おとこのこ?おんなのこ?』『ううん、よるくま』として、よるくまの性別をはっきりさせないところ。
くまはくまでああって、たぶん男の子ではあるのだろうけど、そんなことは重要ではなく、よるくまという一個のじんぶつである、という手法。唸るわぁ……
インターネットで書評を読むと、『ワーママに寄り添う絵本でもある。』とあって、ああなるほど、と思いました。思いがけず、そこにはわたしにない視点。
こんなに可愛い子を置いて、働かなければならない、とか、それでも働く喜びを得て、ああこのおかねで、我が子になにをしてやろう、と思う、やさしいやさしい感情。
ママとパパのことが大好きなもうすぐ4歳の女の子に、プレゼントするつもり。ちょっと子どもっぽいかな、でも、おかあさん、おかあさん、と想う気持ちはきっと、子ども時代を通じて共通のものであるはず。
おかあさんに、ぎゅっ、ってだきしめられるのは、その子にとって、とっても幸せな思い出であるはず。
はず、というのは万人には当てはまらないし、ちょっとおこがましいのだけど、そうだといいな、というには、その子のことをよく知っている。ママである友人と、パパであるそのご夫君にとっても愛されて、きっとこの絵本からほんわり広がるぬくもりが、伝わると思う。
気に入ってくれるといいなあ。
ところで、この暑いのにぬくもりだのだきしめだの、暑苦しい文言失礼いたしました。
わたし自身がもう書いてて暑苦しいな!と思っていました。なにが一番暑苦しいかというと、わたしのこの絵本に対する熱量では……という気もします。アハ!
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