![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/50724100/rectangle_large_type_2_e5cecb8afdf308f718c0adcb7eff4006.jpeg?width=800)
王さまの本棚 68冊目
『居酒屋』
ゾラ作/古賀照一訳/五十嵐ヒロミ カバー/新潮文庫
68、居酒屋
— 安野ニツカ (@nienoedda) August 10, 2020
まじでお金ないの怖い、大人編。(子ども編は家なき子)どっちもフランス文学だな……フランスの貧富の差ってそんなに激しかったのかな。レ・ミゼラブルもお金なかったよね……あとモンテ=クリスト伯もお金の気になる本だった……
怠惰が怖いとひしひし感じられる本。 pic.twitter.com/JkROPuFSE9
学生時代、ああ精神が自堕落だと感じたとき自分に発破をかけるため読む本だった。なんて恐ろしいことをしていたんだと今になって思う。よく引きずられなかったものです。
仏文学ってなんでこんなに貧乏な話が多いんだろうという疑問は解決されていないので、どなたか詳しい方がいたらご教示いただけますでしょうか。
ネットで検索しても、こういうのって頭に残らないよねー。ゴロゴロ。
そんなこんなで、この本は大変に恐ろしいわけです。身もふたもなくあらすじを説明すると、勤勉な女性がきっかけさえもなく自堕落に陥り、最後には餓死するという、誰の心にもある怠け心を鮮明に描いたお話です。
つづきのナナも読んだのですが、こちらは安野モヨコの鼻下長紳士回顧録の世界でした。たぶん。あんまり覚えてないのですが。
そしておそろしいことに、この本はルーゴン・マッカール叢書という20冊余りのシリーズ本のほんの一部だそうで、全巻邦訳されているのかもわからないのですが、きっと全編こんな感じなんだろうなと思うと、背筋が寒くなります。ひえ。
あらすじは身もふたもなくいえばああなんですが、いや、これがそれでも、おもしろいんですよ。なんていうか、誰の心にもある怠惰心に訴えかけてくるから、共感できて、読みやすいです。読んだ方、一緒にふるえましょう……?
スキもコメントもフォローもとても励みになります。サポートは本を買うために使わせていただきます。