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風乗りメリーからロゴの制作過程をご紹介

本記事は、ニードスタッフが業務や趣味について思うままに書き綴るアドベントカレンダー企画「nide.inc ライトニングトーク部 Advent Calendar」の第18日目です。
nide.inc ライトニングトーク部 Advent Calendar 2020

こんにちは。nideデザイナーの湯浅です。
12月も半ばを過ぎ、いよいよ今年も終わろうとしていますね。
今回は4年前に担当させていただいた、下北沢にある「風乗りメリー」という麦酒屋のロゴと看板の制作過程について紹介したいと思います。

なぜ4年も前の案件を今紹介するのか?と言いますと、当時、企業やサービスのロゴを担当することはあっても、個人のお店のロゴを担当することは、湯浅として初めてで、4年たった今でも知人や友人を連れていけるお店のロゴを作れたことは、デザイナーとしてとても光栄なことですし、思い出に残っているので、このプロジェクトを選ばせていただきました。

ロゴ・看板の制作経緯

風乗りメリーは下北沢に新しい風を吹かすべく、店主の中野さんが4年前の2017年元旦に誕生させました。

ロゴの提案をさせていただく時、企業・サービスの名前や意味、さらには思いなどの話を聞かせてもらい、そこからイメージを膨らませて、形を探ることが多いのですが、「風乗りメリー」の場合は、最初にお話を伺った時の話が斜め上をいってました。

<最初にお話を伺った時の意見(覚書ですみません。)>
・店名は「風乗りメリー」。
・店主の中野さんは日活映画の世界観が好き。
・麦酒屋だけど一人でも入りやすい感じにしたい。
・でも怪しい感じにしたい。ピンクのロゴとか看板とか。

一見すると、どこかのママが経営するパブのロゴと看板を作るのかなと思いますが、下北沢という土地や麦酒屋であることも考慮して、試行錯誤のターンに。

全部見せられませんが、こんな感じで模索しています。

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ケースバイケースなのですが、この段階では1つ1つのディティールは詰めずに、このアイデアもある? これはどうだ? これはやり過ぎか?? とアイデアを広げてる感じです。
提案によっては手書きのラフの段階で案を絞って、絞った数案をパソコン作業ではきっちり詰める方法もあるんですが、今回は雰囲気も見たかったので詰めるのは後回しにして、ジャストアイデアレベルのものでもどんどん形にしていってます。(しかし4年前の自分のラフ案を見るのはとても恥ずかしい)

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初回の提案で選ばれた案がこちら。今のロゴの原案(ラフ案)です。
中野さんが好きだという、日活映画の看板文字を参考に形を探ったものです。

次のステップでは、確定した方向性を調整しつつ、シンボルマークがあるとグッズを作る時に使いやすいかなと思い、日活映画で風車(ふうしゃ)が出てくる映画があったので、「風乗り」とひっかけて作りました。実際は「ふうしゃ」だと規模が大きすぎるので「かざぐるま」をイメージしてます。画像は最終の形です。

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「風乗りメリー」の場合は1回目の提案で方向性が決まりましたが、案件によってはクライアントからフィードバックをもらい、提案を繰り返して理想の形を模索していく場合もあります。中野さんは提案の段階でロゴの理想もはっきりしていたので、工程としてはかなりテンポよく進みました。

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こちらは色のテストをしている段階です。結果ロゴは日活映画感のある? 赤色。風車は金色になりました。

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確定した色で背景色を変えてテストしたもの。

続いては看板のデザインについてです。
もともとテナントに備え付けてあった型を流用することになっていたので、
色をどうするかがミッションでした。
当初僕のオススメはロゴと合わせて赤色だったんですが、最初のリクエストにあった「怪しい感じ」であったり、多文化の街である下北沢なら、怪しいピンクも個性になると判断し、中野さん希望のピンクを採用しました。
結果的にはピンクを採用して良かったなと来店するたびに思います。

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看板のデザインのポイントとしては実は文字部分はライトの抜けではなく、文字部分にも白のカッティングシートが貼ってありまして、夜になると文字部分は黒く(逆光に)なり、怪しさを増した仕様になっています。

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個人的には中のライトが透けてレトロな雰囲気も出て良かったと思っています。

ロゴ・看板以外には名刺なども制作しています。

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簡単ではありますが、「風乗りメリー」の制作過程は以上になります。ロゴ制作に興味のある方や、どう頼んで良いかわからない方など、少しでもお役に立てれば幸いです。
もちろん、美味しいご飯処を探している方にも。

風乗りメリーってこんなお店

クラフトビールの種類が多いだけでなく、日本酒もたくさん置いてます。そして何よりご飯がとても美味しい。メリーなだけに羊肉料理も豊富です。
食レポのレベルは素人なのでご了承願いたいのですが、先日1人で忘年会を決行してきたので、食べたものを紹介させてください。

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まずはいつも食べる大好物「パクチー羊肉水餃子 腐乳ソース」
ピリリと効いた腐乳ソースが羊肉に合います。ビールとの相性も抜群で絶品なのです。お店に来たらまずはこれを注文してみてください。ちなみに僕は無限に食べれます。

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日替わりメニューも豊富です。
今回食べたのは、「仔羊肩肉ハーブ煮込み とろり蓮根ソース」これはイージージャック(クラフトビール)に合う食べ物として、お勧めしてもらったのですが、肉はトロトロ。蓮根はソースになるとこんなにも天才になるのかと思いました。隣にいた方も絶賛してたんで間違いない。

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さらにカレー激戦区下北沢ならではと言うべきでしょうか、本日のカレーも有名で食べる価値ありです。2、3人で来てシェアするのもありですね。
風乗りメリーは1人でも数人でも楽しめる、居心地の良いお店なのです。

まとめ

今回はnideの案件を少しご紹介させていただきました。
ふらっと下北沢に来た時、自分がお手伝いさせてもらったロゴと看板がピンクに光っているのを見ると、とても嬉しくなります。こう思えるのは、自分が作ったからだけではなくて、お店としての魅力、中野さんやスタッフさんの思いがあってこそだとお店に来るたびに思います。

いろいろ大変な時期ではありますが、下北沢に出向いた際は是非「風乗りメリー」によってみてください。
それでは少し早いですが、皆様良いお年を。

風乗りメリー:http://kazenorimerry.blogspot.jp/
Facebook:https://www.facebook.com/kazenorimerry

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