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出前館は「Uber Eats買収報道」を飛ばし記事で終わらせるな (社説) #21


いまや「インフラ化した」とまで言われているUber Eats。しかし、依然として世間からの風当たりは強いままだ。言うまでもなく、その最大の原因は配達員のマナーの悪さにある。

今月8日、Uber Eatsの配達員が運転するバイクが乗用車に激突する事件が船橋市で起こった。その配達員は衝突があったことを知りながら、そのままに立ち去ったという。いわゆる当て逃げ事件だ。

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このような事例は氷山の一角に過ぎないだろう。コロナ禍でデリバリー需要が急増したことによってUber Eatsは加速度的な成長を見せた反面、先述のような危険事例もそれに比例して増えていった。

そういった状況の中で先日、衝撃的なニュースが舞い込んできた。日本最大級のデリバリーサービスを取り扱う「出前館がUber Eatsを買収する」というワールドビジネスサテライト(WBS)の報道だった。株式市場はこの報道に鋭く反応し、出前館の株価は一時2,444円という高値を示した。

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しかし、出前館サイドはこれを強く否定。事実無根であるとした。公式発表前の買収決定報道については、企業は否定するというのが一種のセオリーになっているが「事実無根」という言葉選びには出前館側の真正直な否定が透けて見える。

この報道を出前館が否定したことには、多くの人が落胆したに違いない。かくいう私もその一人だ。出前館がこれまで培ってきた日本型デリバリーのノウハウがUber Eatsに共有されれば、枚挙にいとまがないUber配達員の粗暴な振る舞いにもブレーキがかかるはずだった。

デリバリー産業大手の二社である出前館とUber Eatsには以下のようにそれぞれ異なる強みがある。

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これら以外にも、出前館の配達用バッグは料理がこぼれにくい構造になっているなどUber Eatsにとって学ぶべき点は多い。出前館は正規アルバイト契約であるから、教育制度も充実している。これらのメリットの統合は、真に健全な形でのデリバリー市場成長を促すに違いない。

買収報道が出てから日が浅いため、出前館の腹の中はまだ分からない。コロナ禍の終わりが見えない以上、デリバリー市場成長の余地はまだ十分にあると言える。自粛の苦しさを支える宅配事業だからこそ、その配送過程で不快感を与えていては本末転倒だ。出前館はどうかこれを"善行"であると信じて、Uber Eats買収に踏み切ってほしい。

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[編集後記]

本日は出前館とUber Eatsについての記事でございました。

執筆のための情報集めをしていたら、謎のUber Eatsグッズがあることを発見しました。しかも、意外とかわいい。

もしかしたら全身Uberコーデができるかも・・・?

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参考文献

- 週刊SPA: 『ウーバーイーツvs出前館、頼むならどっち? 配達員に聞いた裏事情』, 2020年7月28日, https://news.yahoo.co.jp/articles/9586a7c5d7403476afbf370e6c61a9cc85ed52d7

- livedoor NEWS: 『“ウーバー配達員”当て逃げか?「不愉快」』, 2020年8月18日, https://news.livedoor.com/article/detail/18753548/

- livedoor NEWS: 『出前館「事実無根」→WBS「取材に基づいている」 「ウーバーイーツ買収検討」報道めぐりバチバチ』, 2020年8月20日, https://news.livedoor.com/article/detail/18762685/






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