エマイユと身体

 久しぶりにエルメスのギャラリーに行きました。エマイユはフランス語で釉薬という意味でしょうか。多彩な陶芸作品が展示してあり見応えがありました。
 ジャン ジレルの作品は、中心に穴が空いた平たいお皿のような形の陶板や大きな筒のオブジェでした。釉薬が陶板上で溶けて、色彩が混ざり輪郭のない風景画のような広々とした空間を感じ、夕焼けや遠い山並みに見えるものがありました。

夕焼けのよう

 フランソワーズ ペトロヴィッチの作品は、空想した生物を具現化する不思議な陶芸のオブジェでした。ここでは、いろいろなアイデアスケッチをデジタルフォトで見ることができました。水彩絵の具で描かれた大量のラフスケッチから得たインスピレーションが作品に昇華されています。柔らかな線で透明と不透明な色が塗られた上に、いろいろな動物や人の動きが簡潔に捉えられていました。一つの作品が生まれるまで過程にどれだけのアイデアが生まれては消えるのでしょう。




 どの フロアも見応えがあり、作品に相応しい静謐な空間が広がっていました。

#art #ギャラリー #美術鑑賞 #エマイユと身体 #メゾンエルメス #404美術館


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