SDGsをビジネスに活かすには?基礎から学ぶ企業向けSDGsセミナーレポート
こんにちは! 西川コミュニケーションズSDGs広報チーム”つつつ”です!
今回は1月13日(木)に開催されたSDGs社内セミナーの様子をレポートします。
オンラインで開催された今回のセミナーには、西川コミュニケーションズの国内の各拠点合わせて約170人の従業員が参加。各自のPCもしくは各拠点の会議室に設置されたスクリーンから聴講いただきました。
SDGsをビジネスに活かすためのヒントが盛りだくさんだったセミナーの内容を、ここで紹介します!
ヒントがたくさん! SDGsスタートセミナーとは?
「SDGsを考える会」もスタートから約一年。着々と活動が進んではいるものの、まだまだ手探りの連続です。学ぶべきこと、知るべきことは山のようにあるのに、どう動けばいいのか迷うこともしばしば……。
従業員の間でSDGsの理解そのものにバラつきもあって、社内にSDGsが浸透しているとはなかなか言えないのが大きな課題でした。
そこで「SDGsを考える会」の啓蒙チームが開催したのが、全従業員向けのSDGsスタートセミナー。
愛知県の政策企画局の方を講師にお招きして、SDGsとは何か・どうやってビジネスへ生かしていけばいいのかといったところを基礎から解説していただきました。
セミナーはオンラインで開催され、各自のPCもしくは各拠点の会議室に設置されたスクリーンで聴講。西川コミュニケーションズの国内の各拠点合わせて約170人の従業員が参加しました。
SDGsってどんなもの? まずは基礎知識から
まずはSDGsとは何かを学ぶことからスタート。
SDGs誕生の背景を時系列に沿って解説していただき、概要はもちろん、なぜ今SDGsへの取り組みが求められているのかまでをしっかりと学びました。
SDGsとは、2030年までに全世界が目指す“2030年にあるべき世界の姿”
世界規模で起きるさまざまな問題を、同時に根本的に解決するために誕生
17のゴール(目標)と169のターゲット(行動目標)
すべてのゴールは不可分であり、統合的な取り組みが必要
いい環境があってこそ社会が成り立ち、その上に経済が発展していく。だからこそ17のゴールと169のターゲットはすべてつながっており、バランスよく取り組んでいくことが必要である。
SDGsが大切にしているこの統合性の考え方を、ウェディングケーキモデルという図で学びました。
企業がSDGsを取り組む上で、この「統合性」への理解が欠かせないとのこと。
企業の取り組みは個人と違って規模が大きく、影響も広範囲に渡ります。例えば製造業なら、原材料がどこから調達されているのか、ユーザーのもとでどのように使われているのか、そしてどのように廃棄をされていくのかまでを考えなければなりません。
自分たちの行動のその先の影響までを考えることは、取り組みを進める上で欠かせない重要なポイントになりそうです。
なぜ企業のSDGsへの取り組みが必要なのか?
では、そんなSDGsになぜ企業が取り組む必要があるのか。ビジネス界の動きや、社会が企業に求める価値の変化などを挙げながら、SDGsに取り組む必要性を解説していただきました。
金融や消費者、取引先が、企業に「経済価値」(収益や価格等)だけでなく「社会価値」(社会や環境への配慮等)を求めるようになってきている
SDGsは社会が抱える課題・困りごと。つまり顧客ニーズであるといえ、これに応えていくことで新たなビジネスチャンスにもつながる
SDGsは企業の存続・成長に役立つ
企業のSDGsでは、利益を出しながら社会に貢献していくことが重要!
SDGsとよく混同されがちなのが、CSR(corporate social responsibility:企業の社会的責任)。
けれどCSRは経済価値よりも社会価値が優先されるイメージが強いのに対し、SDGsは社会価値も経済価値も両方を得るためのものであるという違いがあるとのこと。
SDGsで解決を目指す課題は、顧客ニーズであるともいえます。これをうまくとらえることでビジネスチャンスとなります。
反対に、SDGsが目指していない方向に進んでしまうことで、経営リスクを呼び込むことにもなってしまいます。
社会の課題を解決することで利益を得て、持続可能な社会を目指していく。
SDGsは単なるPRコンテンツではなく、企業にとって持続可能な経営の道しるべでもあるのです。
本業にSDGsを取り入れていくためには、これも欠かせないポイントです。
では、実際の取り組みはどう進めていく?
では、実際に企業としてSDGsに取り組もうとなったとき、まずは何をしたらいいのでしょう?
第一歩は優先課題の決定とのこと。それに対して目標を設定し、実行し、評価して、結果を情報発信していく。一般的なPDCAサイクルと同じくこれらを繰り返すことで、取り組みを大きくさせていくことが大事だと解説していただきました。
取り組みを進める上で、重要なのは優先課題の決定
何か新しい事業や活動を始めることは必ずしも必要ではなく、17のゴールいずれかにつながる取り組みならば既存のものでもSDGsといえる。
サプライチェーンを含めて、他のゴールへ影響を考える
優先課題の決定には、会社の価値を見極めることが欠かせない!
一度にあれもこれもはできないので、まず何に取り組むべきか優先課題を決めることが第一歩。ここで重要なのが、そもそも自分の会社は社会の中でどんな役割があるのか、いわゆるパーパスを再度見つめなおすこととか。
さらに、将来自分たちの会社がどんな会社になっていたいのか考えることも欠かせません。顧客や取引先にとって、また地域や社会にとってどんな会社になっていきたいかを考えた先に、会社として何をやっていくべきかが見えてくるのです。
これができていないと陥る危険があるのが、
見せかけだけの取り組み=SDGsウォッシュ。
例えば環境にいい素材で製品を作ったとしても、分別が難しくリサイクルできずに捨てられているとしたら、悪意はなくともSDGsウォッシュに陥ってしまいます。
こうしたことを防ぐためには、サプライチェーンを含めてほかのゴールへの影響までをきちんと考えなければなりません。
SDGsが大切にしている「統合性」への理解が、ここでも必要になってきます。
参考にしたい他社事例
最後に、他社の参考事例を紹介していただきました。
どの事例にも共通していたのは、その会社がどういう姿を目指しているのか、そのためにどういう取り組みを行っているのかを、サステナビリティ報告書などでしっかりと「見える化」されていたこと。
ひとつひとつの取り組みはよくあるものだとしても、大切なのは「なぜそれをやるのか」をはっきりとさせること。そしてそれを伝えることは、社外への理解はもちろん、社内の共通意識を持つためにも重要とのことでした。
紹介いただいた事例以外にも、大企業のサステナビリティ報告書はわかりやすいものが多く、考え方や伝え方の参考にするとよいとのアドバイスをいただきました。
参加した皆さんの声
セミナー後には参加者にアンケートを実施し、152件というたくさんの回答をいただきました。満足度も「満足」「やや満足」合わせて80%以上と非常に高い結果となり、とても有意義なセミナーになったのではないでしょうか。
そのほか参加者からの声としては
「今までは『SDGsをビジネスに利用しているだけ』と感じていましたが、むしろビジネス利用してこそであると知り、新たな気付きを得ました」
「企業のSDGs活動は理解が浅いまま実行すると失敗例や勘違いが多いというのを聞いていたので不安でしたが、わかりやすく説明していただいたので参考になりました」
といったSDGsの理解に関することから、
「課題や問題解決が背景にあるので、AIなどのテクノロジーの進化が重要な役割を持つこともわかりました」
「(すでに実施されている)社内資格制度をSDGs的に発展させられそうだなと思いました」
などの取り組みへと踏み込んだ回答も寄せられました。
SDGs関連の全社イベントを開催したのは今回が初めて。
このセミナーで学んだ内容を、今後の活動に活かしていけるよう、今後も活動を続けていきます!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?