ビジュアルスノウの診断書(VSS)


はじめまして。

これはお茶の水の井上眼科病院で書いてもらった、ビジュアルスノウシンドロームの診断書です。

VSS論文
ビジュアルスノウ診断書


ここから先は、私がどうしてこの病気だと分かり診断を受けることが出来たのか話したいと思います。今現在、同じ症状で悩み苦しんでる誰かに、寄り添えたらいいなと心から思います。

2019年の1月末、私は突然この症状が出始めました。
朝5時前頃、薄暗い部屋でスマホを見ていたら、
バチっと脳で音がして右目が急に見えなくなりました。片方が見えないとすぐに気づき、洗面台へ走り左目を抑えるともう視界は真っ暗で何も見えませんでした。病院もまだやっていない時間なのでベッドへ戻り、10分くらい経つと徐々に視界は戻ってきました。でも戻ってきた視界と同時に粒々の光(砂嵐)と、丸の中にたくさん小さな丸が詰まった気持ち悪い模様が見え始めました。
すぐに朝一で眼科に行きましたが特に何もなく、その日は帰って家で過ごしましたが、常時騒がしい視界がずっと消えずそれが何日か続き、私はストレスで夜中にパニックになり救急車で運ばれましたが、大きな病院でも、"偏頭痛の閃輝暗点でしょ"と言われ、鎮痛剤を出されただけでした。
高校生の頃から偏頭痛持ちで閃輝暗点もよくなっていたので分かりますが、これは閃輝暗点なんかじゃないです。
閃輝暗点は20分くらいで消えるのに、これらは24時間目を開けていても閉じていてもずっとずっと見えているので絶対に違うと言いましたが、どうせ私が知らないだろうと思ってそう片付けたのかと思ったら本当に怒りと悲しみでいっぱいでした。そしてこの世にはまだ知られていない事が沢山あるのと、無知とはすごく怖いなぁと感じました。

その後、私は頭がおかしいと思われるかもしれませんが大学病院含め、12箇所の病院へ行きました。それくらい不安と恐怖で生きるのに必死でした。

MRI、CT、視神経や脳波など、やれる検査は本当に全てしましたが結果は全て異常なしでした。
ある日、脳神経内科で「あなたは異常が良かったの?」と先生に言われました。私は正直よく分からない気持ちになってしまいました。
だって、この症状は一体なんなのか?
どうしたら治るのか?何が原因だったのか???
あなたの病気は〇〇です。といっそ診断された方が今よりも受け入れられると思ったのです。

でもその頃私はある記事を見つけていました。
私はこの症状は、絶対に何か知られてない病気だと、直感で感じていたので、毎日検索して、辿りついた記事です。もしこれが何かの病気じゃないのなら、これは霊感みたいなスピ系な何かに目覚めたのかと真剣に思っていました。笑 
好転反応みたいな。笑
(あああそっちがよかったな🥲)
でも昔から第六感は冴えています。
今回も、これは精神的なものじゃないという確信がありました。なので探すことをやめられませんでした。

ふと深夜ネットで見つけたのは、
診断されたビジュアルスノウという病気の記事です。そこには、どんな検査でも異常なしと出ると書いてあったので、これだ!と確信に変わりました。
でも、絶望的な気持ちにさせたのは、治療法がまだ確立されてないということでした。いっそ診断された方が良い、と先ほど言いましたがそれは治療法がある事、薬や手術で元に戻る事が大前提だったので、治療法ないの?!そんなことある???!と、もっと悩み、苦しむ事になってしまいました。

大学病院の脳神経内科の先生に話しましたが、
「ネットの記事を鵜呑みにするな」
「私はその病気を知らない」「総合失調だ」と言われ、最終的に私は、精神科へ紹介されてしまいました。でも他の方の記事も見ていましたが、
その方も精神的なものだと片付けられたと書いていたので心のどこかでは、絶対にあの病気だ、精神的なものなんかじゃないと強く思っていました。ただ、実際にこの症状のせいで、重度の不安障害とパニック障害、うつと診断されて毎日泣きながらご飯も食べれずスマホすら見れない生活を過ごしていた為、抗うつ薬と抗不安薬、睡眠薬や精神安定剤を飲まないと過ごせない生活になってしまいました。
24時間目を閉じてもこの視界なので、
心から休めません。ご飯にも映るので食欲も無くなりました。

私はこの症状になる数ヶ月前まで、シドニーに居ました。そこでは自由に毎日遊んで暮らして多分人生で1番楽しい毎日を送っていました。家から一歩も出ず、薬漬けの生活とはもう対照的で
どうして自分がこんな症状になってしまったんだ、と毎日増えていく薬を見て心が弱い臆病な自分にも嫌気が差し心身共にボロボロでした。他にも色んな大きな理由があり、運悪く全て重なってしまって精神的にやられて入院したりと、一言で言えば大変でした。

この病気になり、9か月経った頃。
ある日私の母が眼のレーザー治療を受けるからと、大きな眼科へ行く予約をしていた為、
私は付き添いとして行きました。
もうその頃にはどうせ病院に行ったって、検査をしたって精神的なものと言われるからもう検索しないと決めていたので、私は特に先生に相談するつもりはありませんでしたが、母が診察の時に少しだけ先生に私の症状を話してくれました。申し訳ないですが、は〜いまた精神的なものって言うんでしょ😢と内心思っていましたが、その担当の先生は、私の症状に興味を持ってくれちょっと待ってとパソコンで調べてくれました。

その先生はそう言ったまだ全く認知されていない脳の病気を研究している、お茶の水にある脳神経眼科、井上眼科病院の若倉先生という方に紹介状を書いてあげる、と言ってくれたのです。
恐らく目を閉じてもずっと雑画が見えているのは視神経や脳の問題だからと色々詳しく教えてくれました。私はこの日偶然付き添いでついて行きましたが、帰り道嬉しくて泣いてしまいました。
そしてようやくビジュアルスノウシンドロームという診断を受けました。やっぱりそうだったという安堵と診断がついた事で本当に心が晴れました。治療法は今はないけれど、きっといつか見つかるから信じようと前向きになりました。

でも2年経った今言えることはやはり慣れました。大丈夫です。今辛い方も絶対少しは慣れてきます。2年前はこんな気持ち悪い視界に慣れる訳がない、慣れたくもない、と思っていましたが悲しい事にやっぱり人間は慣れてしまう生き物みたいです。でも毎日泣いて過ごしてた日々よりも
今の生活の方がずっと良いです。未だにまだ完全に受け入れられた訳ではありませんが、私は少しずつこの病気を受け入れようとしています。これからも受け入れたいと思っています。

同じ症状に苦しむ方や、まだ診断を受けていなくて、病名も分からない方もたくさんいると思います。この病気が1番辛いことってそれはこの視界も勿論ですが、まだ認知度が低く周りから理解されないことだと思います。

幼少期からHSPでもあり(もう本当に過度な)
毎日毎日敏感で繊細な上、この病気もとなると
大変なこともありますが、丁寧に生きたいです。

悩む誰かがこの記事を偶然見つけてくれて、
少しでも心が軽くなりますように。
あの頃の私がこうゆう記事を見つけていたら
すごく安心していたなと思うので、
あの時の自分にという意味もあり。
これを書くために登録しました!!!
早く治療法が確立されますように。




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