宮沢賢治の作品とともに
青春の夏、自転車の旅
賢治の足跡を追いながら
花巻の丘、早池峰の風
友情と成長の物語
岩手の自然、詩人の世界
現実と幻想が交錯する
失われた笑顔を求めて
青の果てへと走り出す
「青ノ果テ」を読みました。
本の装丁が美しい!
青ノ果テ
:花巻農芸高校地学部の夏
伊与原 新 (著)
宮沢賢治の作品世界を背景に、
高校生たちの成長と友情を
描いた感動的な青春小説です。
物語は、
東京から転校してきた深澤が
きっかけで、
主人公の壮多と
幼なじみの七夏の生活が
大きく変わり始めるところから
始まります。
壮多は怪我で「鹿踊り部」を外され、
七夏は突然姿を消してしまいます。
そんな中、
壮多は深澤と先輩と共に、
宮沢賢治ゆかりの地を巡る
自転車旅に出ることになります。
ー宮沢賢治ゆかりの地と作品ー
花巻
物語の舞台である花巻は、
宮沢賢治が
生まれ育った場所です。
彼の作品「銀河鉄道の夜」では、
ジョバンニが銀河鉄道に
乗り込む幻想的なシーンが
描かれています。
この物語の中で、
主人公たちが花巻を
出発点にすることで、
賢治の世界観が現実と交錯します。
早池峰山
早池峰山は、賢治の詩
「早池峰山の雪」
にも登場する場所です。
壮多たちがこの山を訪れる
シーンは、
賢治の自然への愛情と敬意を
感じさせます。
種山高原
種山高原は、
賢治の「種山ヶ原」に描かれた
風景が広がる場所です。
ここでのエピソードは、
賢治の詩的な感性と自然の美しさを
再確認させてくれます。
三陸
三陸地方は、
賢治の「風の又三郎」の
舞台ともなっています。
壮多たちが三陸を巡るシーンでは、
賢治の作品に登場する風景が
現実のものとして感じられます。
岩手山と八幡平
岩手山と八幡平は、
賢治の作品「宮沢賢治全集」にも
登場する場所です。
壮多たちがこの地を訪れることで、
賢治の作品に込められた自然への
畏敬の念が伝わってきます。
感想
この小説は、宮沢賢治の作品を
深く理解し、現代の若者たちの
物語に巧みに組み込んでいます。
特に「銀河鉄道の夜」の
テーマである
「カムパネルラが死なない世界」
を探す旅は、
賢治の作品を知る読者にとって
非常に感慨深いものです。
物語の中で描かれる宮沢賢治の
詩的な風景描写は、
読者を幻想的な世界へと誘います。
例えば、「雨ニモマケズ」
の精神を体現する主人公たちの姿は、
困難に直面しながらも前を向いて
進む強さを感じさせます。
また、叙情的で透明感のある文章は、
賢治の詩的な表現を彷彿とさせ、
読者に深い感動を与えます。
壮多たちの青春の一瞬の輝きは、
読者に自身の青春を振り返らせ、
時に羨望や切なさを感じさせる
力を持っています。
『青ノ果テ』は、宮沢賢治の
世界観を現代に蘇らせつつ、
新たな物語を紡ぎ出すことを
実現しています。
これは単なるオマージュを超え、
現代の若者たちの心の機微を
鮮やかに描き出す、
独自の魅力を持った作品です。
宮沢賢治の作品とともに、
この物語を読むことで、
読者は新たな視点で賢治の世界を
再発見することと思います。
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