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書き続けることの喜びや苦悩

柚木裕子さんのエッセー
『ふたつの時間、
ふたりの自分』を読んだ

時の流れを感じる文章が素敵


ふたつの時間、
ふたりの自分
柚月 裕子 (著)

Amazonより

◆デビューから15年の軌跡を
追う一冊。2008年の作家
デビューから15年間、
各紙誌にて書かれたエッセイを
一冊にまとめた
読み応えたっぷりのエッセイ集。
取材先での面白エピソードや
失敗談。
作家として書き続けることの
喜びや苦悩。
また、2011年3月11日に起きた
東日本大震災での、
大切な家族との哀別など。
作家生活15年の軌跡が詰まった
文庫オリジナルエッセイ集です。

◆GLAY TERUさんによる
描き下ろし装画


カバー装画は、日本を代表する
大人気ロックバンド
GLAYのTERUさんによる
描き下ろし。
本作を読んだイメージをもとに、
困難にも負けず前を向いて咲く、
優しく凛とした花を
描いてくださいました。

◆本書より抜粋


「ふたつの時間」

私のなかには、
ふたつの時間が流れている。
震災の日で止まったままの時と、
そこから流れている時だ。
ふたつは心で行ったり来たりを
繰り返し、ときに自分のなかの
時間軸を歪める。
曖昧な時間のなかで、
震災で亡くなった両親は笑い、
瓦礫が埋め尽くす土地には
嗚咽が響き、仕事部屋の窓辺で
猫が寝ている。
その歪んだふたつの時間が、
自分のなかで
結びつくときがある。
被災地を訪れたときだ。
地震に襲われた土地のなかでも、
津波の被害を受けた場所は、
いまだ震災の傷跡が
深く残っている。
古い建物と新しい建物、
更地が混在し、
かつて防風林があった砂浜は、
海風にさらされている。

(「ふたつの時間」より抜粋)

ふたつの時間、
ふたりの自分
柚月 裕子 (著)
本の話より

GLAYのTERUさんの装画の
藍色の花
奥行きを感じる花深い藍色と
薄い藍色
優しい絵を描かれる方
素晴らしいのは、
歌だけではなかった

柚木裕子さんのエッセーが
優しく、時にちょっと苦しく
時に悲しみ、全部咀嚼する

Kindle版

Audible版



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自己紹介
noteがスキ
❤️になってきた。より

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