見出し画像

聖地巡礼

「リカバリーカバヒコ」を
読んだ。

その
「リカバリーカバヒコ」に
会いたいと…
モデルとなったカバヒコに
会いに行くと言う企画を
読んだ。

とある公園の古いカバの遊具
(アニマルライド)には、
自分の治したいところと
同じ部分を触ると回復する
という都市伝説がある。
人呼んで「リカバリー・カバヒコ」。
そんなカバヒコに
導かれた人々のドラマを
描いた青山美智子氏の話題作
『リカバリー・カバヒコ』。

青山氏がインスピレーションを
得たカバの遊具は、
実在する。

そのカバヒコに
本誌編集長(光文社)
が会いに行った。

ブックバンより

「リカバリーカバヒコ」
(カバたけに)
とダジャレを入れる著書

カバヒコは、実在する
遊具だったらしい

イラストは合田里美が
描いています。
実際に実在するカバヒコを
描いたそうです。

合田里美氏によるカバヒコ
カバヒコのスケッチあれこれ
かつてカバヒコがいた場所
カバヒコの発見
始まりはカバでした。

カバといっても、
公園にある
「アニマルライド」。
動物に似せた
コンクリート製の
遊具のこと。
遊具といっても、
自分が子供の頃や我が子が
小さい頃には
世話になるけど
大人になればただの
風景の一部となる、
ただ座るだけの、
あれのこと。

人々がコロナに
支配されていた
二〇二一年五月。
担当者Mと二人で
新作打ち合わせのため
青山美智子
(あおやまみちこ)さん
に会いました。

ブックバンより

カバヒコの誕生

巣鴨(すがも)の
とげぬき地蔵のような、
さすると痛みや辛さが
なくなるといわれる物を
軸に人々の喜怒哀楽を
描きたい、
という青山さんの
方針が決まり、
アクリル板越しに
アイデアを
出し合っていたところ、
突然青山さんが
「カバのアニマルライド
を軸にしたい!」
とおっしゃいました。

よっしゃそれではと、
ヒント探しに
スマホでネット
検索をしたところ、
ところどころ
ペンキが剥げかけ、
潤んだような目で
見上げるカバの
アニマルライドの
画像がディスプレイに
ひょっこりと現れました。

そいつは、
一目で伝わる愛嬌と、
眺め続けるほどに
湧き出てくる愛嬌ふたつを
兼ね備えていました。

触った場所の
不調が治るという、
地域限定の
都市伝説がある古びた
カバの遊具、
名前はカバヒコ。
彼を触りにきた人たちの、
心の回復=リカバリーを
物語にする。

タイトルは
『リカバリー・カバヒコ』
(……カバだけに)。

一枚のカバの
アニマルライド写真
から青山さんの
アイデアが駄洒落付きで
溢(あふ)れ出しました。

『リカバリー・カバヒコ』
の誕生です。

そしてカバヒコは
合田里美
(ごうださとみ)さんの
筆により、
「小説宝石」掲載時の
挿絵と単行本カバーの
イラストで
見事に二次元化されました。

ブックバンより
ブックバンより


カワエエ〜🎶
ネット画像だけで
前、後ろ、斜め横、横
の画像を
描いてしまうのですね

 リアル・カバヒコに会いたい。

第一話「奏斗の頭」の時から
青山さんの御原稿が届くたびに、
私は編集部内
でぎゃあぎゃあわめいていました。

恥ずかしがらずに人前で
騒いでみるものです。
へきえきとした担当者Mが
悪魔のリサーチ力をもって、
カバヒコがたまたま
映り込んだ一枚の
ネット画像を探し出し、
推理を重ね合わせ、
なんと居場所を「特定」
しました。

さて、リアル・カバヒコは――

●某県某市の団地の公園
(具体的場所は伏す)に在住

●一九六八年頃に誕生。
つまり御年五五ぐらい

 ――らしい。

 私は五三歳。つまり、
リアル・カバヒコは
私より二歳ほど年上ですが、
いわゆる「同世代」です。

ちなみに青山さんとも、
最終話「和彦の目」主人公
・和彦(かずひこ)とも
「同世代」。

五十歳も過ぎると
夜中にトイレにも
行くようになるが
「同世代」という言葉にも
シンパシーを覚えるものです。

お互いの悩みや不調が
我がことのように
感じ始めるお歳頃ですから。

カバヒコに会いに行こう。

同じくらいの
長さの人生(カバ生)
を歩んできたカバヒコに
会えば、
作品の登場人物たちみたいに
私の中にも変化が
起こるんじゃないか。

優れた小説は、
虚実の壁を
あいまいにします。

雲ひとつ無い秋晴れの
某月某日、
私は朝イチの電車で一路
某県へと向かいました。

行けば会えるさ。

ブックバンより

さて会えるのでしょうか
この続きは、
ブックバン本文を
読んでいただければと思います。

青山美智子
『リカバリー・カバヒコ』
の舞台を訪ねて 
小説宝石編集長
・カバヒコに会いに行く


リカバリー・カバヒコ
青山美智子 (著)

5階建ての新築分譲マンション、
アドヴァンス・ヒル。
近くの日の出公園には
古くから設置されている
カバのアニマルライドがあり、
自分の治したい
部分と同じ部分を触ると
回復するという
都市伝説がある。
人呼んで
”リカバリー・カバヒコ”。
アドヴァンス・ヒルに
住まう人々は、
それぞれの悩みを
カバヒコに打ち明ける。
高校入学と同時に
家族で越してきた奏斗は、
急な成績不振に
自信をなくしている。
偶然立ち寄った
日の出公園で
クラスメイトの雫田さんに
遭遇し、
カバヒコの伝説を
聞いた奏斗は
「頭脳回復」
を願ってカバヒコの
頭を撫でる――
(第1話「奏斗の頭」)

出産を機に
仕事をやめた紗羽は、
ママ友たちに
なじめず孤立気味。
アパレルの
接客業をしていた頃は
表彰されたことも
あったほどなのに、
うまく言葉が出てこない。
カバヒコの伝説を聞き、
口を撫でにいくと――
(第3話「紗羽の口」)

誰もが抱く小さな痛みに
やさしく寄り添う、
青山ワールドの真骨頂。

リカバリー・カバヒコ
青山美智子 (著)
Amazonより

遊具のカバヒコは、
何も言わない
カバヒコに、悩みを
うちあけた主人公は、
不思議と、その悩みに
向き合い自分で
乗り越えて行く
ただの遊具だけど
だだ者じゃない
いやただのカバじゃない
『リカバリーカバヒコ』
(カバだけに)

Amazonより

Kindle版


Audible版

………………
自己紹介
noteがスキ
❤️になってきた。より


#私の本棚
#本
#読書
#勝手にオススメ本
#リカバリーカバヒコ
#青山美智子
#聖地巡礼

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?