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あの物語の脇役たち

脇役にスポットを当てた物語
聞いて思い浮かんだのは、
ハムレットの『ローゼンクラ
ンツとギルデンスターンは死
んだ』通称ロゼギル
劇団☆新感線だったか…
10年以上前にお芝居を観て知
った戯曲です。
ハムレットの脇役の二人の物
語彼らは、なぜ死んだのか?
ハムレットの脇役にそんな人
居たっけ?でも確かに居たの
でした。
そして、私もその脇役なんだ
よなぁ…そう思ったお芝居

今回その脇役の物語を書いた
万城目学さんの『悟浄出立ごじょうしゅったつ
を読みました。


悟浄出立ごじょうしゅったつ
万城目学 (著)

俺はいつからこうも力なき傍
観者となり果てたのか。

おまえを主人公にしてやろう
か! 西遊記の悟浄、三国志の
趙雲、史記の虞姫。歴史の脇
役たちの最も強烈な〝一瞬〞
を照らす五編。

おまえを主人公にしてやろう
か! これこそ、万城目学がずっ
と描きたかった物語――。
勇猛な悟空や向こう見ずの八
戒の陰に隠れ、力なき傍観者
となり果てた身を恥じる悟浄。
ともに妖魔に捕えられた日、
悟浄は「何も行動せず、何も
発言せず」の自分を打ち破る
かのように、長らく抱いてき
た疑問を八戒に投げかけた……。
中国古典の世界を縦横無尽に
跳び、人生で最も強烈な“一瞬"
を照らす五編。

悟浄出立ごじょうしゅったつ
万城目学 (著)
Amazonより

まず、この本のアイデアが生ま
れたきっかけがツボ。
なんと高校の国語のテスト問題
だったんですって!
西遊記の沙悟浄が主役の文章が
出てきて、万城目さんがそれに
ハマっちゃったみたいです。
後で中島敦の「悟浄歎異」だっ
てわかったんだけど、そこから
「脇役を主役にしちゃおう!」
って思いついたんだって。
天才かよ!で、この本には5つ
の短編が入ってるんだけど、
全部中国の古典とか歴史上の脇
役たちがメインなのです。
西遊記の沙悟浄はもちろん、三
国志の趙雲とか、項羽の愛妾・
虞姫とか。
これがまた、みんなすっごく生
き生きしてるの。
特に面白いのが、沙悟浄の話。
あの大人しい沙悟浄が、実は
孫悟空と猪八戒のことをめっち
ゃ考えている!
「あいつらホントうざいけど、
でも一緒に旅してるし...」みた
いな、めちゃくちゃリアルな心
の葛藤が描かれてて笑っちゃう。
それに、法律オタクの万城目さ
んらしく、法律の教科書の序文
みたいな、すごくピュアな感じ
も入ってるらしい。
「ひとつの法律を作るだけで、
こんなに世の中よくなるんや」
みたいな。
結局のところ、この本を読むと、
自分の人生も見直したくなっち
ゃう。
脇役だと思ってた自分が、実は
主役だったりして?なんて考え
ちゃったりして。
とにかく、万城目さんのファン
タジーな発想と、中国古典の世
界観が絶妙にマッチした一冊。
読んでみる価値アリ!


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