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北京留学31日目~さーちゃん引っ越し

さーちゃんと出会ってから一カ月。

留学生センターに呼ばれたさーちゃんについて行くと、「今日引っ越して」と宣告された。

私たちが住んでいるのは3つあるうちの2番目に安いB棟。
でもさーちゃんは奨学金をもらっているので、一番安いA棟に本来は住むべきだった。でも寮の予約をしたとき、A棟は満室。だからB棟を予約してセンターで手続きをしたときもB棟に案内された。でも最近そういう奨学金関係の整理がされているのか、今になってさーちゃんは引っ越しをする羽目になってしまった……。

私はずっと一緒だと思ってた

私のさーちゃんに対する想いは日に日に募っている。さーちゃんはすごく優しいのでどれだけ私が甘えても「うざい」とか「ちょっと近い」と言いつつ受け入れてくれるし、気にかけてくれる。

さーちゃんと性格が合うから、すごく居心地が良くて私はこのままずっと一緒だと思っていた。けれど、さーちゃん引っ越し大事件。

抵抗せよ

さーちゃんはセンターの人に「今日引っ越し」と言われて「ああ、うん」と頷いちゃうから、なんで抵抗しないのか聞いたらさーちゃんは「だって中国語わかんないし、あっちは英語喋れないんだもん」とのこと。

私は一カ月も経ってから引っ越しさせられること、いきなり「今日引っ越し」と言ってきたこと、完全にセンターのミスなのに謝りもしないしつっけどんな態度であること、さーちゃんが理解していないのに引っ越しすることだけを翻訳アプリを通して伝えたことに怒っていた。抵抗したかった。

もう、思い出しただけでイライラしちゃうわ!
だからなんでさーちゃんが引っ越しなのか、今日は引っ越し無理(さーちゃんが日本に帰る日だった)、いつまでに引っ越しなのか、お金払えって言ってるけどそれってマジ?、そもそもマジで引っ越ししなきゃいけないの?とか聞いた。さーちゃんがいないってかなりつらいから、私も一緒に引っ越したいって言ったけどそれは無理と言われた。結局、引っ越しの日にちも決まり、泣く泣く(泣いてるのは理来ちゃん)さーちゃんは引っ越すことになった。

さーちゃんはあっけらかん

私はめちゃめちゃ怒っていたのだけど、さーちゃんは意外にもあっけらかんとしていて、めんどくさいなーとしか言わなかった。私が「私と離れても泣かないでね」と言うと、「泣くわけないやろ」と笑いながら返された。

でも、「一緒にお風呂入るし、洗濯も一緒にするし、部屋に行く」と言ってくれた。
私たちは同じタイミングで隣同士のシャワールームに入ることで、共有しているボディーソープを貸しあったり、うっかりシャンプーや洗顔フォームを忘れたときに助け合うというコンビネーションを確立させている。そして洗濯も同時にすることで洗濯代を浮かしている。(なぜか洗濯代はいつも私が払っているので、洗濯代が浮いているのは実質さーちゃんだけだが、私は洗濯物をためるタイプなのでさーちゃんのおかげで綺麗な生活を送れている)
そして私は風呂に入るのを非常にめんどくさいと思っているけれど、さーちゃんが「風呂に入らんのはありえんやろ」と言うので、さーちゃんに嫌われたくない一心で風呂に入ることができている。

さーちゃんと離れてしまうのは本当に嫌だし、マジでそういう手続きが雑なセンターの人は好きじゃないんだけど、さーちゃんは今私の部屋で、私がこのnoteを書いている後ろで宿題をやっているので、あっけらかんなさーちゃんでもまあ良いか、と思っている。

でも別の人が私の部屋に来るのはちょっと嫌だなあ。

※アイキャッチ画像は部屋の様子。ベッドの上の棚、中央のドアが壊れていて閉まりません。

ちょろい女子大生の川添理来です。