アジアの怪談 その2 上海の大学 卓球部

92年 香港に来る前、上海の大学で起きた話。当時大学の寮の8人部屋に住んで居たのですが、そのうち二人は次の日に卓球大会の試合を控えて居て夕方の6時ごろから地下にある卓球室で練習をしていた。11時近くなると卓球室で練習してた二人が血相変え走って帰って来た。話を聞くと練習をしていて8時ごろに他のみんなは帰って二人きりになった。本来9時には鍵がかけられるのだが鍵を預かり練習を続けた。10時すぎに一人が”今何かにけられた” ”脅かすなよ” ”あっ俺も何かに触られた” そしてその内の一人が何かに思いっきりビンタされた。恐ろしくなった二人は走って寮に戻った。

話を聞いた寮にいた6人はそんな事ないだろうと怖がる二人を無理やり連れて卓球室へ向かった。地下へ入るドアと卓球室へ入るドアがあるのだが、地下へ入るドアを開けて暗闇の中卓球室へ向かう途中、卓球室から話し声が聞こえた。声は聞こえるのだが内容は聞き取れなかった。本人曰く日本語だそうだ。

卓球大会の当日は特に何もなく行われたが、その夜、皆、腑に落ちないともう一度卓球室へ向かう。懐中電灯と棒を持ち地下のドアを開ける。卓球室へ向かうも話し声は聞こえず卓球室へ入る。電気を点ける。卓球台が10台あるだけで昨日のはきっと聞き間違えだよと思った時突然電気が消えて一人が”今頭叩かれた!” 混乱しないように一人づづ部屋から出た。寮に戻って結構思いっきり叩かれたと言い、誰かいたずらかとも疑ったが誰もやってないと言う。そして寮の上の階(女子寮)から悲鳴が聞こえた。1階の管理室で聞いた話によると、夜中トイレで二人の人影を見た子が声をかけても返事がなく怖くなってトイレから出て行ったら全ての蛇口から水が流れてた。振り返ると二つの黒い影が窓から飛び出して行ったとの事。

次の日は土曜日で家に帰るのだが、校門で警備してるおじさんに聞くと戦争の時は日本軍に占領された歴史があると聞かされる。家に着くと体調が悪く祖母に学校であった話をするとお寺のお坊さんのところへ連れて行かれた。お坊さん曰く自分は黒い影に覆われている。お坊さんに学校での事を説明するとお坊さんのお坊さんじゃない弟子を紹介され、彼が解決してくれると言われた。

お坊さんの弟子さんを学校に連れて行き、8人全員と会った後、全員やられてる、全部出て来てる。と言う。今夜12時8人全員集まってついて来い、8人が12以後にドアを開けて解き放ったから8人で閉じ込めないといけないと言われる。人りに一枚づつ符を配り持たせる。片手に蝋燭ともう片手に鈴を持った弟子さんを先頭に寮の1階から6階、6階から1階、学校の運動場、教室の有る建物を1階から上階、上階から一階、一階に戻たら弟子さんが、ここから君たちは一列に並んでなるべく足音を立てて卓球室へ歩きなさい。何があっても振り向いたりしてはいけません。自分は列の一番後ろだったのだが歩いて行くと後ろから足音が聞こえて来る、そしてどんどん足音が増えて行く。

卓球室に着くと弟子さんが電気をつけて先頭に立ち一列で一周する。。弟子さんが一人卓球室に残り、君たちはここまでで大丈夫だからと8人は外で待機。待つ事30分くらいだろうか。もう大丈夫だと出て来た弟子さんは顔面蒼白で流血してた。卓球室で何があったかは教えてくれませんでしたがもう大丈夫だけど、12時以後は卓球室へは行かないようクギを刺された。このあと二人が病気をしたが回復して、8人とも無事だと言う事だ。

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