術後早期におけるリハビリテーションの戦略

術後のリハビリにおいて最も重要な点はなんでしょう?
離床?可動域?筋力?


正解は

炎症

です。

炎症には症状が4つまたは5つありましたね。
疼痛、腫脹、熱感、発赤の4つに機能障害を加えて5つです。

これらの炎症症状がある間は、ガッツリ機能訓練を行うことは難しいです。

機能訓練をガッツリやって疼痛が増悪してしまったら、離床どころではありませんよね。

なので、まずは炎症を抑えるためのリハビリと炎症を強めないリハビリを行いましょう。

具体的には

①アイシングやドレナージ
②術創部周辺の筋緊張を落とすためのリラクゼーション
③疼痛の程度が比較的軽い場合は、等尺性収縮を用いた運動(quad settingなど)や他関節のMSEを行います。


アイシングは30分冷やして2時間冷やさないを1クールとして、2〜3クール出来るといいと言われています。(血管の収縮を促すことで、熱感だけでなく浮腫の抑制にもなると言われています。)

ドレナージは下肢なら鼠径に、上肢なら腋窩に流すようなイメージで、触れておくだけでもOKです。

創部周辺の筋の緊張が高くなることで創部以外の疼痛も出てしまうので、緊張を落とすリラクゼーションは術後のexとしては有効です。


これらのex以外には、疼痛を強めないように動作レベルを確認しましょう。
炎症が強まったり、転倒等のリスクがなければ、病棟でのADLを上げていきましょう。
入院中の目標としては、在宅での生活が安全に出来るようになるまでを目標にしましょう。ADLの考え方としては、朝起きてから夜寝るまでどういう生活をしているのかを考えることがスムーズに目標を達成出来るコツです。

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