見出し画像

料理は瞑想にたとえられるけれど

完熟梅の香りほど
好きな香りってない。

ぎりぎりまで樹の上で熟した梅を送ってもらう。
届いたらすぐに洗って拭いて。
触れたときにやわらかいものは水には漬けないで、濡れた布巾で拭く。
へたを取って、
実のひとつひとつを見ながら、選りわけていく。

ぴかぴかの実は梅干しに。
3日後くらいに塩がとけて
梅酢があがりはじめるから、
それを見越して塩をまぶす。
余裕があったらコンポートもつくる。

やわらかくなった梅はジャム、
ときどき、梅味噌。

キズありちゃんたちは
シロップや梅酒に。
わたしは梅シロップは
はちみつをひたひたに注いでつくるのが
断然おいしくて好きだ。
今年はカルダモンと、
山椒みたいな香りの胡椒をぱらぱら。

この、素材をよく見て、触って、
どう使うか分ける、っていう仕事が
料理のなかでいちばん大事な部分だったりする。

料理することはよく
瞑想にたとえられるけど、
世界が素材と自分だけになって
無心で、夢中で手を動かす、
そんな時間はわたしにとって
とても大切で、かけがえのないものだ。

毎日の料理でそんな体験は
得難いかもしれないけど、
こんな季節の仕込みほど
料理が苦手、と思っている人や、
日々たくさんの情報にふれて
頭を使いすぎている人なんかに
ぜひおすすめしたい。

いい香りと達成感、
もれなくおいしい成果物が
ながく、未来の自分を楽しませてくれるから。

そうそう、こんなのもおすすめ。
これなら20分でできる!


この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?