見出し画像

息子の病気がわかってから変わったこと


はじめに

投稿コンテストが目に入ったので、書いてみたいと思います。曖昧な感じで伝わるか自信がありませんが、読んでもらえたら嬉しいです。


病気がわかったとき

息子は2年と少し前に、小児白血病と診断されました。その時息子は2歳の終わりで、わたしは仕事をしていて、毎日のようにワンオペで、そんな中で息子が怒ったり泣いたり食が進まなかったり、何かがおかしいと感じていました。病院で採血をお願いした結果、「大きい病院に今すぐ向かってください」と言われました。

わたしは息子の症状から違う病気を疑っていて、まさか白血病だと思っておらず、最初は涙も出ませんでした。
かかりつけの開業医を出て、車に乗って、そのまま大きい病院に向かおうとしました。でも運転出来ません。呼吸もしにくくて、手も震えて、このままでは安全に病院に行けない、と思いました。「息子が大変なことになってるんだからしっかりしなくては」という一心で深呼吸をし、夫に電話をし、落ち着いてから出発しました。

この時、恥ずかしいけれど本音は、とても泣きたかったし、現実を受け止められなくて投げ出したいような気持ちになった気がします。
情けない!と思われるかもしれません。
でも正直に言うと、そんな気持ちに何度もなりました。そうしながら今日まで、わたしはいろんな選択をしてきたように思います。



後悔していること

1番後悔していることがあります。
それは入院したばかりの頃、わたしが大分情けなかったことです。薬を飲ませられない、入院や検査についてうまく伝えられない。息子の前でも涙が出てしまう。結果、息子はとても不安定になって、1番安心してそばにいたいだろう私にも心を閉ざしてしまいました。

息子が最後に笑ったの、いつだろう?
体がしんどかったの、いつからだろう?
なんであの時わたしは怒っちゃったんだろう?
無理やり保育園に預けてたな
体と心を1番に守ってあげたらよかった

病気のせいで息子が死んでしまうかもしれない
そんな時に何をしているんだろう?
これまでしてきたことも、今何も出来ないことも、何か変えていかなきゃいけないと思い始めました。

あの時は自分のことばかりで、十分に支えてあげられなくて、ごめんね息子。


夫に教えてもらったこと

このままじゃダメだと変わり始めましたが、息子を精神的に支えること、病気の症状や副作用に対応すること、病院での生活は中々にストレスが溜まり、心はしょっちゅう折れていました。

主にわたしは病院で生活、夫は仕事と家のこと(差し入れや洗濯など)と決まっていました。
夫は激務をこなし、夜遅くに着替えや差し入れを持ってきてくれ、週に2回くらいは付き添い交代もしてくれました。

夫婦で協力していたと思いますが、わたしの気持ちはいつも不安定でした。後ろ向きで、ネガティヴで..
そんな中、夫に言われてハッとしたことがあります。

どんな言葉か忘れてしまったので(笑)
なんとなく覚えていることを書きます。

  • どんなに後悔しても、時間は待ってくれないし解決もしてくれない。後悔はしてもいいけど、前を向かなきゃ始まらない。だったら無駄な時間はできるだけ少ないほうがいい。

  • そうかもしれないってことは、そうじゃないかもしれない。相手の考えていることも将来のことも想像して落ち込んでいるのは意味がない。それはただの想像で、現実じゃない。相手からしたら勝手に悪いように想像されて迷惑。だったら自分に良いように想像してみた方が相手も自分も楽になる。

当たり前と思われるかもしれませんが、感情的なわたしには、合理的な夫の考えが新鮮でした。捉え方を教えてもらい、視野が広がりました。物事をどう思うかは自分次第ということがしっくりきました。そしてこれからの息子にとってより良く過ごすことは何か、できることはないか、沢山考えるようになりました。




また後悔を繰り返さないように

息子の入院中はもちろんのこと、今も、夫が教えてくれたことはわたしを支えてくれています。
息子の将来が不安になることも、人の目が気になることもありますが、そういうことに捉われすぎず、息子の今を1番大事にできていると思います。


時々「強いね」と言われることがありますが、ここに書いたように全然強くはありません。


息子の入院中は環境も体調も満たされず、不安で眠れない日も多かったです。切り替えたり割り切ったり、簡単にはできませんでした。
でもいつか、またそういう環境に身を置く日が来るかもしれません。(来ないことを強く願っていますが)
息子の病気以外でも、家族の危機があるかもしれません。

そんな時に泣いてばかりではないタフな自分でいられるよう、今度こそ息子や家族の支えとなるよう、自分に後悔がないよう、考え方や捉え方を意識的に選択して過ごしていこうと思っています。


それから、夫は本来そんなにポジティブでも楽観的でもないのかもしれません。息子が外泊から病院に戻る時、もし再発したら?と話す時、他にも節々でなんだか泣きそうな顔をしていました。不安や後悔の気持ちがありながらも、強くいようと見えないところで色んな選択をしているんだな、と思います。
わたしも負けないように夫に安心してもらえるように、コツコツと頑張りたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?