【必見】漫画家の仕事現場に密着してきました!!!①
漫画。それは浪漫がたっぷり詰まった画集。
作者の想いを反映させて自由自在に駆け回るキャラクターたちは、読者の頬を綻ばせ、時に胸を締め付け、感情を揺さぶってきます。
大好きだった漫画が完結すると、自分の中にぽっかりと大きな穴が空いてしまったような感覚に陥りますよね。衣食住と同じように、漫画はもはや生活の一部になってしまった、という人もいるのではないでしょうか。
実際に漫画の市場は大きく、2022年には紙+電子合わせて6770億円と過去最大のを市場規模をマーク。海外でも人気も年々高まり、勢いは留まるところを知りません。
そして出版社も数々の賞レースを企画したり、SNSから応募しやすい仕組みを作ったりと、「次の売れっ子漫画家を探せ」と言わんばかりに様々な手法で若い才能を見つようと奔走しているイメージがありますね。
最近ではnote担当が大好きな月刊アフタヌーンで、カナダ出身の方が連載を始めたことも記憶に新しいです。もちろん国籍や性別や来歴に関係なく、面白いから連載されています。
漫画が今や世界にとってはなくてはならないカルチャーで、市場規模も大きいということは分かって頂けましたでしょうか。
しかし。
そう、だがしかし!!我々は知らない!!!
漫画がどのような環境で生み出されているのかを!!!!
漫画や映画の中で「漫画家のスタジオ」として描かれているシーンでしか見たことがないから、実際は知らないのである!!!!!
などと思いながら腕組みをして悶々としていると、マンガ科担当教務の職員が話しかけてくださります。
「実はかくかくしかじかで、卒業生の漫画家の先生の仕事場にお邪魔する予定がありまして」
「note担当さん、一緒に取材でも行きま」
「行きます」
🚗🌬
〜運転中〜
「◯◯(マンガ科担当教務)さん、住んでみたいところありますか?」
「私…は私のことを誰も知らない国ならどこでもいいですね〜」
「疲れてるんですねえ」
「note担当さんは?」
「そうですね….北センチネル島とかいいかもしれません」
「みんなで槍持って、弓撃って、仲良い人だけで楽しく暮らすんです」
「疲れてるんですねえ」
「あっ」
「えっ」
「見たことない綺麗な鳥がいます」
「うそ、どこですか」
🦜ピ ピピ
「ほんとだ…」
とか言ってる間に到着!!!
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この日はニチデのマンガ科卒業生である斎藤ジュリア先生のスタジオにお邪魔し、デビューまでの経緯などのインタビューを行いました。
がしかし!ボリュームたっぷりになりそうなので、今回は実際の作業環境やアシスタントさんの仕事内容についてのお話に留めたいと思います。
次回は先生へのインタビューを公開する予定なので、お楽しみに!
今回お世話になる斎藤先生はマーガレット(集英社)でデビュー後、自身の短編集の発売や直木賞受賞作家の朝井リョウさん「桐島、部活やめるってよ」のコミカライズなどを手掛けました。
そして近年は別名義で様々なジャンルでご活躍され、現在手掛けている作品は各電子書店で部門別1位を獲得された売れっ子作家さんです。
作品の紹介もして先生の売り上げに貢献できたら嬉しかったのですが、その、なんというか…高校生も見ているかも知れませんので…ええと…まだ早いというか…察して頂けると幸いです。
斎藤先生は本当に明るく朗らかな方で、お仕事で忙しい中にも関わらず終始サービス精神旺盛に我々に対応してくださりました。頂いたドトールのカフェオレ、美味しかったです。
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「今日はお忙しい中ありがとうございます!スタジオまでお邪魔してしまって…」と申し訳なく頭を下げると、先生は「あははは!!スタジオって!そんな大層な場所じゃないですよ〜」と笑顔で答えてくださります。
確かに、指定された住所に向かうと明らかに実家だったので「本当に合ってる…?」と不安になったのは事実でした。
「私の作業場はスタジオというよりは本当に『家』ですね。あ、ごめんなさいピルクルは今片付けます…」
作業部屋に案内されると、途端に懐かしい気持ちになりました。
幼少の頃、学校帰りに友達の家に行ってウイニングイレブンやスマブラをした記憶が蘇ります。あまりにも親しみやすすぎる作業場です。
「それにしても、先生」
「なんでしょう?」
「その…」
「おぬい(ぐるみ)がたくさんいらっしゃいますね」
「あ〜!!これはやっぱりあれですね、推しに見守られると作業が捗るので」
ニチデでもよく机に推しが展開された状態で作業する学生を見かけます。
推しのパワーにあやかりたいのは社会人になっても同じのようで、なんだか漫画家さんも同じ人間なんだなあ、とほっこりした気持ちになりました。
「して、こちらは…」
「某マンガの熱い名言集です」
「確かにアツい…!!モチベーションがちょっと上がりそうですね」
「以前他のメディアにも取材いただいたことがあったんですけど、その方々もここに興味を持ってくれましたね」
「ここは昔親族が使ってた家なんですけど、今は誰も使ってなくて。なので今は私が作業場として使わせてもらっているって感じですかね。他の部屋はアシスタントさんが生活するためのスペースにもなってます」
マンションの一室を使っての作業するイメージはあったのですが、一軒家丸ごと、というのは驚きました。斎藤先生はこの部屋でお仕事されることが多いようで、この日はアシスタントさん2名と共に作業される予定です。
そして実は、その2名ともニチデのマンガ科卒業生。
ニチデ卒業生の漫画家さんが、ニチデ卒業生のアシスタントさんと共に作品を生み出しているのです。うち1名は、つい先日卒業した学生。この日から斎藤先生のアシスタント業務を始めるとのことで、ご挨拶と共に取材をさせて頂いた形です。
「うちはアシスタントさんが本当に優秀だから助かってます!作業が速すぎで私のネームが追いつかない、みたいなこともあったりします。どんなことを勉強してきたかなんとなく分かるので仕事も頼みやすいし、私が卒業生なので誘いやすいですし」
「ただ、逆に優秀すぎるとデビューが早くて寂しいです。◯◯さんも◯◯くんもみんなデビューしちゃいましたし…喜ばしいことなんですけどね!」
と悲喜こもごもに語る斎藤先生。
実際に多くのマンガ科卒業生が先生の下でアシスタント業務を経験し、業界デビューを飾っています。温かい環境の中プロのお仕事の一端を経験させていただけるのは、学校としても大変ありがたいです…!
「今は2ヶ月に1〜3回くらいアシスタントさんに手伝ってもらってます。その時は泊まり込みで、長いと3泊くらいしてもらうこともあります。私のが特殊なだけかもで、他の漫画家さんだときっちり週5日、9時〜17時勤務の場合もあると思いますよ」
そう、今回紹介しているのはあくまで斎藤先生の最近の場合は、というお話。
通常のお仕事と同じように、作業の進捗状況や漫画家さんによって環境はガラリと変わります。ちなみにアシスタントさんが担当するのはトーンやベタ、背景やモブなど。その間先生は自分しかできない作業に没頭する、といったような形です。
現在先生がお仕事をお願いするアシスタントさんは数名いらっしゃり、そのほとんどは他のお仕事と兼業です。
それは普通のアルバイトだったり、他のアシスタント現場への派遣だったりと様々ですが、皆デビューを目指して努力していることに変わりありません。
今後も卒業生の皆さんがお世話になることも多いであろう斎藤先生の現場から、作業環境やアシスタントさんのお話をお送りしました!
今回はここまで。
次回は斎藤先生のデビュー秘話などをインタビュー形式で公開したいと思いますので、お楽しみに!
(追記)
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