【もっと知りたい!日アニ調査隊 Vol.3】コジコジと次郎がコミックから飛び出す!サンデーブランチにきいたコラボメニュー開発の裏側
2020年に実施した「MARUKO & COJI COJI CAFE」。
運営のサンデーブランチと再びタッグを組み、コジコジのコラボレーションメニューを販売することになりました。
“かわいい”、“おいしい”だけで終わらないコラボメニュー。
どんな人が、どんな想いで開発しているのか。
今回はメニュー開発の裏側を株式会社シティスタジオのディレクター・竹中朋子さんに教えていただきました。
まずはメニュー作り
―今回はどのようにメニューを開発されたんですか。
竹中さん
コジコジの世界観を取り入れるために、『COJI COJI FAN BOOK コジコジのすべて』に書かれていたキーワードを書き出してみたんですよ。
書いたものを眺めて、「これだよなぁ」とか言いながら。
読む人によって色々な解釈ができて、子どもが読んでも楽しいし、悩んでる方にとっては心の支えになるような作品です。
そういう感じが伝わったらいいなと。
コジコジって本当に特別だなと思います。
―前回の「MARUKO & COJI COJI CAFE」では、絵本をイメージしてメニューを開発されたと聞きました。今回は何から着想を得ましたか。
竹中さん
今回は、コミックを読んでアイデアが浮かびました。
コミックの世界に入っていただけたら嬉しいと思って。
箱のメニュー(次郎のツッコミトライフル)は第1話「コジコジはコジコジ」のシーンを再現しています。
―飛び出す絵本みたいですね。遠くから見るとただのケーキですが、背景がコマになっていて近づくと浮き出ているように見えます。箱に入って提供されるなんて珍しいですよね。
竹中さん
さくら先生の作品をメニュー化するときは、どうしてもこの箱に入れてしまいたくなるんですよ。
「箱の中をのぞいて、作品の世界に入り込んでほしい」って感情が生まれてきてしまって。
注文した方がページの中にぐっと引き込まれる、そしてそれが食べ物で表現できたら楽しいと思って作りました。
この箱が大事なんです。
多分、今後も他のキャラクターでは使わないと思います。
―フードメニューでタコライスとうどんをチョイスした理由を教えてください。
竹中さん
コジコジは緑の中にいるイメージなので野菜たっぷりのタコライスにしました。
下北沢店のグリーンが多い感じともマッチしていますし。
うどんについては、なんか、うどんだったんですよね。
普段お店では出していないんですけど、“コジコジ=うどん“みたいなイメージが浮かんできまして。
―コジコジはお饅頭が好きですし、和のイメージがあるかもしれませんね。
竹中さん
海外のものというより、和のテイストが合うと思いました。
何よりおあげを乗せたかったんです。
お揚げにコジコジの焼印を押すと、とってもかわいくて。
焼印の押し心地も良くて、押すのが楽しいです。
コジコジの黄色い感じを出すために旬のかぼちゃを使いました。
―作っている方たちも楽しくなっちゃうメニューなんですね。今回は、ケーキについているクッキーも6種類ありますが、どのコジコジも表情が豊かで食べるのがもったいないくらいです。1枚ずつ手描きされているんですか。
竹中さん
コツコツと1枚ずつ作っています。
根気のいる作業なので作ってくれているスタッフには感謝ですね。
―コジコジの頬っぺたや、ゲランの髪の毛などの色はどうやって付けているんですか。
竹中さん
綿棒でアイシングをなじませてから、顔を描いています。
こういった細かな作業がたまらなく楽しいです。
―「スージーとブヒブヒの悪者クリームソーダ」は、グラスにおもちゃのお金が貼ってあってインパクトがありますね。
竹中さん
2人はいつもお金のことを話してるので、お金のモチーフを使いたかったんです。
試作段階では、「OKいただけるかな…」って心配していたんですが、無事にお出しすることができました。
紫がメロン味、黄色がベリー味のあべこべな感じで、混ぜると色が変わります。
―「コジコジのクリームソーダ」の色は、コジコジの服と同じ色ですね。
竹中さん
キッチンスタッフの案でこちらも2色にしました。
上にスプリンクルをまくことでメルヘンな感じを表現しています。
―メニュー全体で何回くらい試作されたんですか。
竹中さん
何回という言い方は難しいですね。
私だけだと広がりがないので、最初のコンセプトを作った後は、キッチンスタッフたちと皆で考えていきます。
オペレーションを整えつつ、おいしく出来る方法を考えるために、手分けして研究するといった感じで、皆で作っています。
ビーガンメニューに込めた想い
―前回の「MARUKO & COJI COJI CAFE」では、会期中にビーガンメニューが追加されました。今回のベジタリアンメニュー・ビーガンメニューに込めた想いを教えてください。
竹中さん
前回の「MARUKO & COJI COJI CAFE」でビーガンメニューを取り入れたのはある方との出会いがあったからなんです。(以下、Aさん)
Aさんは、何度も店頭にいらっしゃっては何も言わずに帰られる方で。
そんなある日、意を決したかのように「すみません、ビーガンメニューはありませんか?」って聞かれました。
当時ビーガンメニューは販売していなかったのですが、Aさんのコジコジへの想いを聞いて、メニューを考えてみることにしたんです。
―正直に言うとビーガンメニューであることがわかりませんでした。それくらいおいしい。
ビーガンの方々にも食べていただけるようにビーガンメニューと表示していますが、そうでない人も気負わず食べられる雰囲気になるといいですね。
竹中さん
私はメニュー名に“ビーガン”を付けずに、注意書きくらいでいいのかなと思っています。
先入観を抜きにして食べてほしいというか。
なので今回は食べごたえのあるメニューにしました。
―お腹いっぱいになりました。個人的なことですが、仕事の日のランチは眠くならないように軽いものを食べるようにしています。これなら午後もいっぱい働けそうです。
竹中さん
お野菜もいっぱいとれるし、いいですよね。
タコライスはお豆を使っているので、ひき肉を食べた時のような香りもなく、食べた後すっきりするんですよね。
下北沢の地で
―今回のメニュー開発で印象的だったことを教えてください。
竹中さん
下北沢というカルチャー豊かな街とコジコジの親和性をイメージしながら開発できたことですかね。
特に私はコジコジのオープンマインドな性格と下北沢の街がリンクするように思えまして。
コジコジはとにかく隠さない。
たとえ自分が悪いことをしていても、思っていても隠さないですよね。
現実の世界では、次郎がお母さんに「次郎は次郎だよ」と堂々主張してもバチッと叩かれる…そういうパターンかもしれませんが。(笑)
週末はお店が忙しいので私も応援に入ることがあるんですが、下北沢ではくつろいだ雰囲気を感じるんです。
ビーガンやジェンダーといったテーマから自由になって、
それぞれの思想やカルチャーでありのままでいられる場所といいますか。
「コジコジはコジコジ」って言葉のままに、自分を隠さないでいられる。
そんな下北沢でやる意味がすごくあるなって。
今回はこの街でどんなお客様との出会いがあるのか、これからとても楽しみです。
感想
2年ぶりにサンデーブランチとコラボする。
それを聞いたとき私はとにかくうれしくなりました。
それはなぜか…。
おいしいものが食べられるからです!!!!!
私はビーガンではありません。
ただビーガンメニューかどうかなんて関係ないくらいにおいしい。
とりあえず食べていただきたいです。
コジコジの世界を思う存分堪能してください。
最後に
日アニnote編集部に寄せられた疑問を解決するべく、【もっと知りたい!日アニ調査隊】の企画をスタートしました。
読者の皆さんの疑問もどんどん調査していきます!
気になっていることがある方は是非コメントで教えてください。
聞き手:村岡 佑哉
©NIPPON ANIMATION CO., LTD.
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