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久しぶりに合唱曲を聞いたらなんか感動した。歌詞に。

2021年10月2日。
お笑いが好きな私はキングオブコントの放送を楽しみにしていた。
ファイナリストに残った10組はほとんど知っているコンビやトリオなので、一層楽しみだったし、実際に全組本当に面白かった。
いつもラジオを聴いている空気階段の優勝もとても嬉しかった。

・・・と、話の入りはキングオブコントなのだが、今回書きたかったのはこのことではない。ザ・マミィのコントの中で出てきた合唱曲「春に」である。

彼らのプロフィールを見ると、ほとんど年齢も変わらないのでまさに同じ時期に学生時代を過ごしてきたのだなぁと感じた。

「うわっ、懐かしい・・・」と思うと同時に、小中高とずっと音楽で育ってきた私は合唱コンクールなどのイベントには積極的に参加してきたし、ピアノ伴奏もしていた人間だったので、一気に当時の記憶が蘇る。
ピアノも合唱も好きだったなぁと。

今は便利なもので、YouTubeで何曲か歌ったことのある合唱曲を聞いた。
すると、歌詞の素晴らしいこと素晴らしいこと・・・
背中が熱い。

その中で、特に心に残った歌詞が2曲。
それは前述した「春に」ともう一曲は「信じる」である。

「春に」 作詞:谷川俊太郎/作曲:木下牧子

この気持ちは何だろう
この気持ちは何だろう
目に見えないエネルギーの流れが
大地から足の裏を伝わって
この気持ちは何だろう
この気持ちは何だろう
ぼくの腹へ胸へそしてのどへ
声にならない叫びとなってこみ上げる
この気持ちは何だろう

枝の先のふくらんだ
新芽が心をつつく
喜びだしかし悲しみでもある
苛立ちだしかも安らぎがある
憧れだそして怒りが隠れている
心のダムに堰き止められ
よどみ渦巻きせめぎ合い
今あふれようとする

この気持ちは何だろう
この気持ちは何だろう
あの空のあの青に手をひたしたい
まだ会ったことのないすべての人と
会ってみたい話してみたい
明日と 明後日が一度に来るといい
ぼくはもどかしい

地平線のかなたへと歩き続けたい
そのくせじっとしていたい
この草の上でじっとしていたい
声にならない叫びとなってこみ上げる
この気持ちは何だろう
「信じる」 作詞:谷川俊太郎/作曲:松下耕

笑うときには大口あけて
おこるときには本気でおこる
自分にうそがつけない私
そんな私を私は信じる
信じることに理由はいらない

地雷をふんで
足をなくした子どもの写真
目をそらさずに
黙って涙を流したあなた
そんなあなたを私は信じる

信じることでよみがえるいのち

葉末の露がきらめく朝に
何をみつめる小鹿のひとみ
すべてのものが日々新しい
そんな世界を私は信じる
信じることは生きるみなもと
lalala・・・
私は信じる


引用がだいぶ長くなってしまった。
歌詞の気になる部分を全て考えていくとキリがないのだけど、

「春に」では言葉では表せない溢れる感情を。

そして「信じる」では「黙って涙を流したあなたを信じる」さらには「信じることは生きるみなもと」とまで言うじゃないですか。

なんというか人間の究極であり、大人になっても多くの人間が迷う深いもの。
壮大な世界観に心にブワッと来たのである。

そこで、作詞を見ると、2曲とも谷川俊太郎氏である。
いやいや・・・凄すぎる。

小中学生の時、教科書に載っていた詩もあっただろう、名前はもちろん知っている。ただ、その当時の私にとってこの歌詞や言葉の意味なんて分かるはずもなく。歌詞というより音として理解していた。

まさかこの年齢になり、谷川俊太郎(敬称略)に戻ってくるとは・・・
はからずも、キッカケはキングオブコントのザ・マミィのコントである。

ちょっと歌詞の意味も考察してみたいし、他の詩集なども読んでみたいと思う。
あまりにも偉大で有名で教科書にも取り上げられる人物にも関わらず、当時の鼻垂れ少女にこの凄さは分からなかったのだ。

いや、ちょっと感動してしまった。
まずはこの出来事と感動を記しておこうと思い、備忘録として。



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