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タックマンモデルとは?チームビルディングを考える。

どーも!ナイス谷中です。
東京では先週、桜が咲き始めました。その後寒さと雨が続いていますがね。

あっという間に社会人生活5年目を迎えようとしている今、学生時代に学んだ組織開発の知識がとても役立っています。

一人で出来ることなんて本当に何にもなくて、チームワークの難しさを痛感しています。

そこで今日は、組織論を考えるうえで必須なタックマンモデルを思い出しながら書いていきます。

タックマン様はすごいんですよ~!

そもそもタックマンとは何者?

ブルース・タックマンは、アメリカ合衆国の心理学者であり、グループ・ダイナミクス(集団の力学)や集団心理学の研究で知られています。タックマンは、マサチューセッツ工科大学やプリンストン大学で学び、ハーバード大学で博士号を取得しました。

タックマンは、1965年に発表した論文「Developmental Sequence in Small Groups(小集団における発達的シーケンス)」において、後にタックマンモデルと呼ばれるグループの発展プロセスのフレームワークを提唱しました。このモデルは、グループが5つのステージ(形成、対立、親和、成熟、解散)を経験するというもので、チームビルディングやリーダーシップ開発に広く活用されています。

タックマンは、他にもグループ・ダイナミクスに関する研究や、社会的スキルやリーダーシップ開発に関する論文を発表し、グループ・ダイナミクスの分野で重要な貢献をしました。また、タックマンはアメリカ心理学会や社会心理学会などのメンバーであり、心理学の分野での業績に対して多数の賞を受賞しています。

タックマンモデルをこんな人に知ってほしい

タックマンモデルは、ビジネス、教育、医療、スポーツなど、様々な分野で活用されています。そのため、グループワークやチームビルディング、リーダーシップ開発などを行う人、またはそれらを指導する人は、タックマンモデルを知ることが重要です。また、社会心理学や組織心理学、教育心理学などの分野に興味を持つ学生や研究者も、タックマンモデルを学ぶことで、グループの発展やダイナミクスに関する理解を深めることができます。

さらに、タックマンモデルは、自己啓発やキャリアアップにも役立ちます。自己成長や目標達成に向けた取り組みを行う場合、自己のスキルや能力を高めるための自己改善プロセスにも、タックマンモデルを適用することができます。そして、組織における仕事やプロジェクトに取り組む上でも、タックマンモデルを理解することで、より効果的なチームワークを実現することができます。

タックマンモデルとは?

タックマンモデルとは、プロジェクトの開発やチームの成長における段階的な変化を示すモデルです。このモデルは、ブルース・タックマンによって1965年に提唱されました。

参考:https://blog.office-root.com/facilitation/tackman-model/

タックマンモデルは、以下の5つの段階からなります。

1.形成期(Forming)

チームが初めて集まり、プロジェクトに取り組むための目標や役割を確立する段階です。メンバー同士が初めて出会い、互いの特徴やスキルを把握することが重要です。

2.立ち上がり・混乱期(Storming)


チーム内での意見の食い違いや、役割分担の不明確さなど、問題や摩擦が生じる段階です。この段階は、チーム内での競争や衝突が発生することもあります。

3.規範化・統一期(Norming)


チームが問題や課題を克服し、共通の目標に向けて協力する段階です。メンバー同士の信頼関係が築かれ、共通のルールや規範が確立されます。

4.業績・機能期(Performing)


チームが目標を達成するために、効率的に働くことができる段階です。メンバー同士のコミュニケーションや協力が円滑に行われ、プロジェクトの成功に向けて全力を尽くします。

5.解散期(Adjourning)


チームが解散する段階です。プロジェクトが終了したり、メンバーの異動があったりすることが原因となります。この段階では、プロジェクトの振り返りや反省が行われることがあります。

タックマンモデルは、プロジェクトの進捗状況やチームの成長を把握する上で、役立つツールとして用いられています。また、各段階での課題や問題点を把握し、対処法を検討することで、チームの生産性や効率性を向上させることができます。

ちなみに、混乱期のプロセスが結果に与える影響度が最も高く50%ちかくともいわれています。

タックマンモデルを知るメリット

タックマンモデルを理解することには、以下のようなメリットがあります。

チームビルディングの支援


タックマンモデルは、チームが直面する可能性のある問題やチャレンジを明確にし、それらに対処するための具体的な手段を提供します。チームメンバーがタックマンモデルを理解することで、自己理解や相互理解が深まり、チームビルディングのプロセスが支援されます。

コミュニケーションの改善


タックマンモデルは、チームメンバーが相互に関わり合い、コミュニケーションを改善するためのフレームワークを提供します。各ステージで必要なコミュニケーションスキルを習得し、チームメンバーがプロジェクトの目標達成に向けて協力することができます。

プロジェクトの成功促進


タックマンモデルを理解することで、チームメンバーはプロジェクトの成功に向けた必要なスキルや知識を習得することができます。また、各ステージで必要なアクションを実行することで、プロジェクトの成功を促進することができます。タックマンモデルを活用することで、チーム全体のパフォーマンスが向上し、プロジェクトの目標達成に貢献することができます。

タックマンモデルを活用する際の注意点

タックマンモデルを活用する際に注意するべき点です。

  1. 個人差を考慮する タックマンモデルは一般的なチームの発展プロセスを示すものであり、個人差を考慮する必要があります。チームメンバーの個人的な特性やバックグラウンド、専門分野などに応じて、各ステージで必要なスキルやアクションが異なる場合があります。また、人間関係やコミュニケーションにおいては、文化的背景や性格、信念などが影響することもあります。

  2. 柔軟性を持たせる タックマンモデルはあくまで一般的な枠組みであり、現実のチームの発展プロセスは複雑であるため、柔軟性を持たせることが必要です。特に、チームメンバーが入れ替わった場合やプロジェクトのスコープが変更された場合など、予期しない状況に対応するために、チームリーダーは常に柔軟性を持ったアプローチを検討する必要があります。

  3. モデルを理解する タックマンモデルを活用するためには、モデル自体を理解することが必要です。各ステージで必要なスキルやアクションを把握し、チームメンバーがどのステージにいるかを把握することで、チームの発展プロセスを促進することができます。また、モデル自体に限界があることを理解し、必要に応じて他のフレームワークやモデルを併用することが重要です。

タックマンモデルを活用してチームを成功に導くポイント

役割・目標の明確化(Forming)

 
グループの最初の段階で、役割や目標を明確にすることが重要です。グループのメンバーが互いに知り合うための場を設けたり、グループの目的や方針を共有したりすることで、メンバー同士の信頼関係や協調性が生まれます。

意見の対立や衝突(Storming)

 
グループが目標に向けて取り組んでいく中で、意見の対立や衝突が起こることがあります。この段階では、リーダーシップの質やグループ内のコミュニケーションが重要となります。リーダーは、意見の対立を調停し、グループの方向性を確認することで、メンバー同士の対立を解消することができます。

規範やルールの確立(Norming)

 
グループが相互理解を深め、意見の対立を解消した後、グループ内の規範やルールが確立されます。この段階では、リーダーシップやグループメンバーの責任感が重要となります。リーダーは、グループの規範やルールを明確にし、メンバーに従わせることで、グループの統制力を強化します。

力関係や役割の調整(Performing)

 
グループが目標に向けて本格的に取り組む段階で、メンバーの力関係や役割分担が調整されます。この段階では、リーダーシップの質やグループメンバーのスキルが重要となります。リーダーは、メンバーの強みを活かし、適切な役割分担を行うことで、グループの生産性を向上させます。

結果の評価と解散(Adjourning)  


グループが目標を達成した後、グループの成果や過程を評価することで、メンバーの学びや成長を促すことができます。この段階では、リーダーシップの質やグループの統制力が重要となります。リーダーは、グループの成果やメンバーの貢献を評価し、解散の際には、メンバーの達成感や次のステップに向けたアドバイスを行うことで、グループの未来につながる経験を与えます。

以上のように、タックマンモデルの各段階には、それぞれ重要な要素があります。ただし、これらの要素が与える影響の割合は、グループの状況やメンバーの特性などによって異なるため、一概には言えません。グループの状況に合わせて、適切なリーダーシップや戦略を展開することが、グループの成功につながると言えます。

タックマンモデルの成功事例

ここではケーススタディをご紹介します。

  1. チームのコミュニケーション改善 あるプロジェクトチームが、プロジェクトのスケジュール遅延や品質低下などの課題に直面していました。チームはタックマンモデルを導入し、問題を明確化し、各ステージで必要なアクションを実行することで、コミュニケーションが改善され、プロジェクトの品質と納期が改善されました。

  2. チームビルディングの成功 あるチームは、新しいプロジェクトに取り組むために結成されました。チームメンバーは異なる専門分野から来ており、最初はコミュニケーションに課題がありました。しかし、タックマンモデルを導入することで、各ステージで必要なスキルを習得し、チームビルディングが成功しました。チームは目標達成に向けて協力し、プロジェクトを成功に導きました。

  3. プロジェクトの成功促進 あるプロジェクトチームが、リスク管理や品質管理の課題に直面していました。チームはタックマンモデルを導入し、各ステージで必要なスキルを習得することで、リスクや品質に関する問題を解決し、プロジェクトの成功を促進しました。タックマンモデルを活用することで、チーム全体のパフォーマンスが向上し、プロジェクトの成功に貢献することができました。

タックマンモデルをベースにしたワークショップの例

いくつかあるので別記事にまとめてみました。
日頃の会議でもちょっとやってみたいです。

以上~!
今日はボリューミーでしたね。
また書きます。

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