見出し画像

文部科学省のいじめ対策を鵜呑みにすると痛い目に遭います。

文部科学省からいじめ対策についての報道がありました。

・不登校の子どもが通う教育支援センターを充実させること
・不登校の子どもが自宅で受けたオンライン授業やテストを成績に反映させること
・1人1台の情報端末で心身の不調を把握し、早期支援につなげること
・学校の空き教室を活用するなどして校内型の教育支援センターを増やすこと

これらの内容が学校に通知が来るようです。

文部科学省はどうして現実とかけ離れた不登校対策を講じようとするのでしょうか。


一体どういう人物の話を聞いて、こうした対策を考えているのでしょうか。

4番目に挙げた学校の空き教室を活用して校内が教育支援センターを増やすこと。
正直、文部科学省に言われなくとも校内にこういう教室を作りたいですよ。
でも、年度初めから教員に欠員が出ているような学校が少なからずある中でよくこんな通知を堂々と出すなあと思います。

小学校は欠員のため空き時間がほとんどないため、校長が校長室を教育支援センター化して登校しぶりの子どもを見ていることは珍しくありません。


まあ文部科学省が現実を見ないで理想を語ったという解釈はできなくもないので、これについては仕方ないかなと。

しかし、2番目に挙げた自宅での授業に関することはいただけない。

文部科学省は不登校対策について何もわかっていないと言わざるを得ないです。


数年前に日本財団が実際に不登校になっている子どもを対象にヒアリングしながらまとめたデータによると、

不登校の大きな原因として「学校の勉強についていけなくなった」が挙げられているのである。不登校は人間関係の問題だけではないのである。



実際に現場にいるとこのことはよく感じます。
小学校から中学校に進学して心機一転通えるようになる子どもが少なからずいます。しかし、こうして気持ちを切り替えて再スタートを切った子どもも定期テストのあたりから不登校になっていきます。テスト前の提出物が多くなり、テスト勉強へのプレッシャーがかかり、少しずつ学校からフェイドアウトしていくのです。

不登校の大きな要因に学力が挙げられているのに、オンラインで学習させるというのは傷口に塩を塗っているとしか言いようがありません。

こういう子どもがオンラインで学力が身につくとは到底思えません。
文部科学省はまともな現場人の意見を聞いて対策を考えているのでしょうか。
聞く人を、見る学校を間違えていませんか。

校長として、不登校の子どもに安易にオンライン学習を勧めてはいけないことを教員に対してきちんと指示しなければなりません。


不登校の子どもが何に悩み、学校を休む選択をしているのかを把握してから対策を講じないと返って不登校を拗らせることにつながりかねません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?